レンズに装着すると光量を調節できる「可変NDフィルター」。
色々なメーカーから300円~10万円までピンキリで発売されていますが、実際にどれを使ったら良いのか?使い方がよく分からないことってありますよね。
安さも大事だけど使い勝手も大事ですね。
今回は可変NDフィルターの使い方と初心者におすすめ3選!そして使い方と選び方のコツをご紹介したいと思います。
実際にいくつか可変NDフィルターを購入してきた中で使える物と使えない物があったので実体験に基づいてお伝えします。
この記事を読むことで以下のような方の疑問を解決することができるものと思ってます。
・NDフィルターで調整値をどうやって決めたらいいか分からない
・どのメーカーでどのくらいの予算を準備すれば良いのか知りたい
可変NDフィルターの全体像が把握できると思いますので是非、最後までチェックしてみて下さい♪
NDフィルター以外にもカメラグッズとして欠かせない三脚、雲台、アンカーリンクス、カメラ保護カバーなど必要なアイテムをご紹介しているので、初心者の方には参考になると思います。
「【2022年最新】撮影が上手くなるためにカメラ機材のリニューアルは必要不可欠!出し惜しみは成長を妨げます。」
可変NDフィルターは光量をコントロールする不思議なグッズ!?
出典:unsplash
結論から言ってしまうと、光をたくさん取り込むことができる「大口径レンズの光量を落とす」。
そう言っても過言ではない可変NDフィルターですが、シンプルではないカメラの仕組みと計算方法をご紹介します。
これから紹介するf値・シャッター速度・ISO感度については「カメラはf値を設定してからシャッター速度とISO感度を変えよう!」こちらの記事でおさらいすることができます。
カメラ初心者の方はこちらに目を通してから読み進めることをおすすめします。
NDフィルターの仕組みとは
NDフィルターとは「Neutral Density(ニュートラル・デンシティー)」の略で、そのまま直訳すると”中立の濃度”を表しています。
現物を見たことがある方なら分かると思いますが、NDフィルターはつまみを調整するとフィルターの色の濃さが変化します。
まぶしい時にかけるサングラスと同じ役割なんですね。
レンズ内に取り込む光量を減らす
明るい日中でもシャッター速度を落とせる
ND2~100000まで変更できる
そして、カメラの露出(明るさ)を決める三原則は「シャッター速度・f値・ISO感度」ですが、この3つはすべて連動しています。
出典:一眼レフの教科書
明るい日中で撮ろうと思ったらシャッター速度を1/4000にするとか、どこか無理をしないといけないことがありますね。
しかし、NDフィルターを使用することで明るい日中でもシャッター速度を”スローシャッター(1/180~30秒)”で撮ることが可能になるというわけですね。
ちなみにカメラボディ内には”スローシンクロ”という機能がありますが、ストロボ使用時は上手く調整しないと発光しないことがあります。
スローシンクロとストロボの調整に関しては「夜景ポートレートはストロボのスローシンクロを駆使する!失敗しない撮り方のコツとおすすめのカメラ設定をご紹介します。」で詳しく紹介しているので興味がある方はご覧下さい。
それでは、どうしてシャッター速度を落とす必要があるの?という部分についてご紹介していきます。
シャッター速度を落とすことで幅が広がる可能性があるのは風景撮影と動画撮影です。
風景・動画撮影でNDフィルターが必要になる理由
まず、風景撮影の作例で見るとNDフィルターを使用してスローシャッターにすることで光や水の軌道をブラした撮影が可能になります。
←スワイプすると違いがわかります→
出典:kenko Tokina
左の作例がシャッター速度「1/80」、右がシャッター速度「1.3秒」。
右の方が水の流れが止まっているかのようで滑らかですね。
NDフィルターなしでシャッター速度「1.3秒」は露出オーバーで白飛びするものですが、可変NDフィルターのおかげで白飛びせず、なおかつ水を滑らかに表現することができます。
また、ほかに使える手段としては明るい日中にF値開放(背景をぼかす)で撮影したいときにも役立ちます!
←スワイプすると違いがわかります→
出典:kenko Tokina
左の作例がフィルター未使用で「F1.8(1/4000)」、右はフィルター使用で「F1.8(1/4000)」。
このように、明るい日中でシャッター速度を遅くしたりF値開放で撮影するには、NDフィルターが必要ということがお分かり頂けたと思います。
日差しが強い昼間のポートレート撮影でも使えますね。
あとは、動画撮影時はNDフィルターがあった方が良いと言うより、ないと苦労します。
動画編集者ならご存じだと思いますが動画撮影時はシャッター速度を「1/30~1/250」で設定する必要があります。
1/250以上のシャッター速度で撮影すると躍動感がなくなり、動画がカクカク見えてしまう原因になるためです。(←動画初心者なので聞いた話し)
イメージできないという方も多いと思いますのでこちらの動画を見ると体感的に分かりやすいかな、と思います。
・光や水の流れを滑らかにできる
・明るい日中でもF値開放で撮影できる
・動画が滑らかに見える「1/30~1/250」で撮影可
まとめるとこのような認識で間違いないと思いますが、NDフィルターは次に紹介するように正しい数値に設定してあげることでその力を発揮します。
動画撮影ではオールドMF(マニュアルフォーカス)レンズの人気がとても高いですが、こちらの記事ではおすすめの神レンズ7本をご紹介しているので興味がある方はご覧ください。
「【2022年最新】オールドレンズの神レンズ7本!マニュアルフォーカスの手間が愛おしい単焦点の銘玉レンズをご紹介します。」
ファインダーを覗きながら感覚で適正露出を探すのがベターですが、購入前にどのくらいの性能を持ったフィルターが必要か計算方法を知っておく必要があります。
NDフィルターには1段~16段までの段階があります。
今さら聞けない!NDフィルターの計算方法
NDフィルターには「ND2~100000」まで実に、絞り段数が16段もあります。
実際に装着して使用するときにどのくらいを目安に絞れば良いのか早見表でご紹介します。
段数 | シャッター速度 | |
NDフィルターなし | 0段 | 1/4000 秒 |
ND2 | 1段 | 1/2000 秒 相当 |
ND4 | 2段 | 1/1000 秒 相当 |
ND8 | 3段 | 1/500 秒 相当 |
ND16 | 4段 | 1/250 秒 相当 |
ND32 | 5段 | 1/125 秒 相当 |
ND64 | 6段 | 1/60 秒 相当 |
ND128 | 7段 | 1/40 秒 相当 |
ND256 | 8段 | 1/30 秒 相当 |
ND100000 | 16段1/2 | 25 秒 相当 |
出典:Kenko Tokina
ここで紹介しているシャッター速度とは、実際にカメラボディ内のシャッター速度が変わる、という意味ではなく相当数になります。
1/4000秒が適正露出だった場合、NDフィルターを「2」に設定すればシャッター速度を半分の1/2000まで落としても同じ明るさになります。
つまり、明るい日中にスローシャッターで撮影しようと思ったらシャッター速度を「1/30~1/250」に合わせる必要があるため、「ND16・32・64・128・256」の範囲で調整できるNDフィルターが必要ということになります。
じゃあ、NDフィルターが5枚以上も必要になるってこと・・?
と考えがちですが最近のNDフィルターは1枚で10段分マルチに調整できるタイプが多いので安心して下さい。
カメラ設定のシャッター速度 × ND数(2・4・8等)=適用されるシャッター速度
例)カメラ設定のシャッター速度「1/500」、ND2に設定すると、「1/500 × 2 = 1/250」
あらかじめ購入する前にどのくらいの速度までシャッター速度を落として使用するかによって、必要となるND数も異なってくるので要チェックポイントですね。
シャッター速度がよく分からないという方にはこちらの記事「カメラはf値を設定してからシャッター速度とISO感度を変えよう!」でおさらいするとさらに理解を深めることができると思います。
具体的にどういうNDフィルターが良いのか初心者におすすめしたいフィルターを次章で3つご紹介します。
はっきり言って1000円ほどで買えるNDフィルターはおすすめしません!使ってみると分かりますがピントが滲んでしまうものが多く、写真に大きな影響を与えてしまうためです。
【2022年最新】初心者におすすめしたい可変NDフィルター3選!
ここで紹介するのは日本製・中国製のNDフィルターになります。
【日本製】Kenko PRO1D smart バリアブル NDX II ND3~450
【日本製】MARUMI(マルミ) CREATION VARI ND2.5-500
【中国製】NiSi(ニシ) VARIO 5~9 stops (ND32〜ND500)
NDフィルターは国産メーカー「Kenko(ケンコー)」「MARUMI(マルミ)」が有名で、国産の方が安心して使える物が多いかなという印象です。
NDフィルターはレンズのフィルター径によって商品が異なるため、レンズフロントキャップ裏に記載されているサイズをチェックしましょう。
実際に私が使っているものも含めて初心者の方でも安心して使えるフィルターをそれぞれご紹介していきます。
Kenko(ケンコー) 可変NDフィルター PRO1D smart バリアブル NDX II ND3~450
出典:Amazon
私も実際にこれを使用していますが、ガラスの高精度研磨が行われているため使っていてほとんど写りにムラを感じたことがありません。
デジタルマルチコートでフレア・ゴースト防止、撥水・撥油コートが施されており、レンズの焦点距離が24mmの場合、ND32までは描写のムラが一切発生しないという安くて優れもの。
・ND3~ND450まで使える可変NDフィルター
・フレア・ゴースト防止
・撥水・撥油コート
・高精度研磨ガラス
焦点距離24mmは広角ですが、広角ほどムラが出現しやすいため、広角ならND32まで保証されるというもの。
焦点距離が長いほどムラが出にくいため焦点距離70mm以上ならND450まで安心して使うことが可能です。
出典:Amazon
なお、こちらはレンズのフィルター径82mm用になるため、それぞれお持ちのレンズフロントキャップ裏に書かれているフィルター径をチェックして最適なものを買いましょう。
49mmの方はコチラ | 52mmの方はコチラ | 55mmの方はコチラ |
58mmの方はコチラ | 62mmの方はコチラ | 67mmの方はコチラ |
72mmの方はコチラ | 77mmの方はコチラ | 82mmの方はコチラ |
ちなみに、前後でフィルター径が違うためこれまで使っていたレンズキャップやフードが装着不可になります。
ワンサイズ上のキャップやフードを使うか、もしくはNDフィルターを使う時だけ装着→終わったら外すというのが手っ取り早いですね。
Amazonカスタマーレビューでも★5つを獲得しているほど評価の高い製品で、初心者の方でも手を出しやすい価格帯と性能がとても魅力的なのでおすすめ。
MARUMI(マルミ) NDフィルター CREATION VARI ND2.5-500
出典:Amazon
細かい色乗り、焦点距離24mm以下でも滲みが出ない点などワンランク上の風景写真を目指すならこのNDフィルターが最適です。
マルチコーティングで動画用NDフィルターとしても人気があるマルミ光機製、2015年発売と少し前ですが最大濃度辺り以外では安定的に使うことができます。
・ND2.5~ND500相当
・マルチコーティング、サテン仕上げ
・枠の厚さは5.9mmの薄枠設計
・レンズキャップの取り付け可能
最大濃度ND500付近ではムラがあるとされていますが、口コミを見てみると焦点距離24mm以下でもほとんどムラが出ないということなので高品質であることが伺えます。
出典:Amazon
ND値を調整するつまみが360°設定できるようになっており、より細かい調整が可能。
こちらの商品はフィルター径58mm・67mm・77mm・82mmの4種類のみとなっています。
58mmの方はコチラ | 67mmの方はコチラ |
77mmの方はコチラ | 82mmの方はコチラ |
Amazonカスタマーレビューを見てみると性能は素晴らしいものの、ツマミの回転が若干だけ緩いため撮影中は誤回転していないか気を配る必要がありそうです。
こちらは前後のフィルター径が同じなのでこれまで通り、レンズフードを付けたまま装着可能で、フロントキャップを装着することも可能ですね。
NiSi(ニシ) 可変NDフィルター VARIO 5~9 stops (ND32〜ND500)
出典:Amazon
中国製などサードパーティ製の安いNDフィルターが多い中で、値段なりにしか使えない物がほとんどですが、このフィルターはかなり優秀です。
多層膜コーティングが施されており高濃度ND域でもムラのでにくい設計になっています。
・ND32〜ND500
・多層膜コーティング
・撥水・撥油・防汚
・レバー付属
少し青みがかったフィルター色ですが動画撮影用に製造されたもので、リング枠にレバーが付いておりこのレバーで簡単にツマミを調整することができます。
出典:Amazon
撮影中もレンズを握ってつまみを回す必要がないため手持ち撮影や、動画撮影時も画のブレをいくらか抑制することができます。
レバーは取り外し可能で直接ツマミをグルっと回して運用することもできるため、どちらが最適か選択することが可能。
40.5mmの方はコチラ | 46mmの方はコチラ |
58mmの方はコチラ | 62mmの方はコチラ |
67mmの方はコチラ | 72mmの方はコチラ |
77mmの方はコチラ | 95mmの方はコチラ |
この商品は先ほどご紹介したKenko同様、フィルター前面と後ろの径が異なるためフロントキャップ取り付けができなくなります。
※複数のレンズで使いまわす時はステップアップリングを活用しましょう
メインで使っているレンズは人によって広角~標準ズーム~望遠とさまざまですよね。
私の場合
・標準ズーム24mm-70mm(フィルター径82mm)
・単焦点85mm(フィルター径77mm)
・望遠ズーム70-200mm(フィルター径77mm)
標準ズームと望遠ズームはフィルター径が同じだから付け回しができるとしても、単焦点はワンサイズ小さい「77mm」。
ここでおすすめするNDフィルターはいずれも7000円~24000円ほどと決して安くはないですよね。
そこでおすすめなのがフィルター径を変換できる「ステップアップリング」。
・異なるフィルター径同士をつなぐ
・大は小を兼ねる
・ねじれや圧力に対する高い耐性
出典:Amazon
82mm径のNDフィルターを持っている場合、ステップアップリングを活用すれば「77mm・67mm・58mm」など小さいレンズのフィルター径に合わせて装着することが可能となります。
出典:Amazon
この「K&F Concept ®アダプターリング+ステップダウンリング 18枚1セット」があれば異なるNDフィルターとレンズ群を組み合わせることができるため、フィルターにかける予算をグッと押さえることができます。
これはKenkoやMARUMIじゃなくても良いのです?
ちなみに接続だけの問題で写りには影響しない部分なので、ネジ穴さえ緩まなければ何でもOKだと思います。
ただしステップダウン(67mm径のNDフィルターを、82mm径レンズで使用するなど)の場合はレンズ径よりNDフィルター径の方が小さいため、周りがケラレてしまいます!
あくまでも「大は小を兼ねる」場合のみ有効だと思っておくと良いでしょう。
可変NDフィルターの使い方とコツ
ここからは実践編ということで実際にNDフィルターをレンズ装着してから、最適な調整を行うまでの一連の流れを見ていきましょう。
①フィルター径を調べる
②レンズ全面に装着
③つまみ調節
④広角側はX状のムラに注意!
⑤静止画と動画の使い分け
装着してから使用するまでアッという間ですが、ここでは簡単な流れとX状のムラ対策をご紹介します。
動画と静止画どちらも撮る人はシャッター速度に注意しましょう!うっかり、スローシャッターで静止画を撮ってしまうことがあります。(写真がブレブレ)
①まずはレンズフィルター径をチェック!
フィルター径を調べる方法はおもに2つあります。
・レンズのフロントキャップ裏を見る
・ネットでレンズのフィルター径を調べる
レンズ純正のフロントキャップがある場合は、ほとんどの場合がフロントキャップ裏に記載されているのでここを確認しましょう。
フロントキャップを無くしてしまった、もともと中古で買って付いていない場合はネットから「〇〇24-105mm フィルター径」と検索すればメーカー情報が残されていることがあります。
たまに中国製レンズの場合、フロントキャップ裏に書かれていないことがあったのでネット検索も併せて行うのがおすすめ。
中国製レンズが安い理由としてレンズ性能は追及するけど、それ以外の部材がけっこう手抜きだなと感じることがあります。しかし、映りは国産メーカーに負けず劣らずの素晴らしいレンズがたくさんあります。おすすめの神レンズは「【2022年最新】中華レンズの神レンズ7本!超広角・標準・ズーム・単焦点の純正顔負け名玉レンズをご紹介します。」で詳しく紹介しています。
②レンズ前面に装着
NDフィルターはどの商品もねじ込み式になっています。
・フロントキャップとフードを外す
・レンズ全面に当ててねじ込む
・ねじ込みがしっかり入ったか確認する
取り付け手順はとてもシンプル。たまに歪んでいると撮影中に落として破損する原因になるので注意しましょう。
NDフィルターはレンズ保護フィルター変わりになりますが、前章でおすすめしたNisiとKenkoは全面と裏面の径が異なるため、NDフィルターの上にそのままフロントキャップを付けることができなくなります。
カメラのネジと言えば三脚ねじの種類が分からないという声を耳にします。一眼カメラに採用されている1/4、3/8ネジ別のおすすめ三脚は「【2022年最新】カメラ初心者が知っておきたい三脚ネジの規格!1/4インチ3/8インチ別のおすすめ三脚10選を紹介します。」で詳しく紹介しています。
③つまみ調節は計算方法を参考にする
ツマミは「Min – MAX」まで表示された濃度範囲に「▲」マークを合わせます。
・必要な露出から濃度を計算する
・「Min – MAX」の濃度範囲に「▲」マークを合わせる
・マニュアル撮影モードの場合は手動でシャッター速度を変更する
・絞り優先モードの場合は、自動でシャッター速度が調整される
・シャッター速度優先モードの場合は手動でシャッター速度を変更する
マニュアルモードやシャッター速度優先モードで撮影している場合、カメラのつまみを回して手動で「シャッター速度を遅くする」必要があります。
おすすめは絞り優先モード。NDフィルターのツマミを「真ん中~MAX」辺りに設定しておくと必要なシャッター速度を自動設定してくれます。
ただし、動画撮影で「1/30~1/60」くらいのシャッター速度で撮影したい場合は、マニュアルモード一択かなと思います。
カメラの三原則「シャッター速度・絞り・ISO感度」がまだピンと来ない方にはこちらの入門者向け記事「【2022年版】カメラはf値を設定してからシャッター速度とISO感度を変えよう!知識を身につけると撮影が楽しくなります。」がおすすめです。ちなみに、こちらで書かれている記事はNDフィルターを使用しない前提のお話になります。
④広角側はX状のケラレに注意!
おすすめ製品の章でも軽く触れた「X状のムラ」とは実際には上のような黒ムラのこと。
(焦点距離24mm 1/60 F2.8 ISO800 NDフィルター濃度MAX )
アスファルトで撮影してみるとかなり酷いムラになっていることが分かりますが、大きく画面上にXムラが出てしまうと写真そのものがボツになってしまいます。
・画面に大きく「X」印や黒ムラが出現する
・焦点距離24mm以下の広角側で出現しやすい
・NDフィルターの濃度を上げると色濃く出る
・焦点距離35mm以上で撮影するのが望ましい
強い太陽光だとX状のムラが出現する可能性は高くなりますが、NDフィルターの性能差によるところも大きいです。
風景写真を広角で撮りたい方は、ここで紹介したNDフィルターよりさらに高性能で高価なタイプをおすすめします。
ムラやケラレの防止効果が高い「Tiffen ティッフェン 82MM VARIABLE ND FILTER 82VND」辺りがおすすめです。価格は20000円~30000円。
カメラにレンズ、その他アクセサリーを入れると膨大な費用がかかってしまうもの。しかし、機材をどんどんリニューアルしている人は本業以外に、副業カメラマンとして働いている方が実にたくさんいます。写真を撮ることを仕事にしたい!または少しでも収入源にしたいと考えている人はこちらの記事「仕事をカメラマン一本で食べていくのは難しい?結論マーケティングを学べばOKです。」がおすすめ。仕事の取り方や稼ぐためのポイントをまとめています。
⑤静止画と動画の使い分け時も注意
最後は写真だけでなく合間で、動画も同じカメラで撮影したいと考えている方向け。
NDフィルターを使用している最中はシャッター速度を極端に遅くしていることが多いため注意が必要です。
・明るい日中撮影以外はNDフィルターのつまみを「MIN(最小)」にする
・動画はマニュアルモード、静止画は絞り優先かシャッター速度優先モードがおすすめ
・背景の色を強調させたい場合はNDフィルターを外す
ついつい、動画と同じ設定でそのまま写真を撮ってしまいがちですが、動画はマニュアルモードで。静止画は絞り優先かシャッター速度優先モードで撮影するのがおすすめ。
動画はスローシャッターにしている事が多いため、静止画だとピントがブレブレになってしまう可能性があります。
NDフィルターのつまみを「MIN」にするかフィルターを外すなどの工夫が必要そうですね。
なかなか動画クリエイターさんの本音って聞くことができないと思いますがこちらの記事「【2022年最新】エモい動画の作り方を伝授します!動画クリエイターゆう。さんから撮影機材や撮り方の極意を学びました。」では動画クリエイター『ゆう。』さんに貴重なお話をインタビューしてきたのでこれから動画やりたいという方には参考になることがあると思います。
可変NDフィルターを使って写真表現の幅を増やそう!
出典:unsplash
今回は可変NDフィルターの使い方と初心者におすすめ3選!そして動画・静止画撮影での注意点など作例を交えながらご紹介しました。
いずれも使い方はとても簡単ですが正しい濃度計算方法と、使い方のコツを知っておくとさらに失敗を防ぐことができます。
手元に可変フィルターとステップアップリングを揃えて、写真表現の幅を増やすとさらに写活が楽しくなると思います。
今回の記事が、おすすめのNDフィルターや使い方を知りたいと思っている方の参考になれば幸いです。
鹿児島写真部MUZEでは「ポートレート撮影体験」「フォトウォーク」「写真展」等のイベント開催を行っており、撮影技術向上・モデルマッチング・地元観光応援を目指した企画を行っています。
前回、前々回と参加してなかった方でも気軽に参加することができるので、皆さんの部員応募やイベント参加をお待ちしています。
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カメラを始めてわずか半年でプロモデル、テレビ局タレントの撮影を担当する。ポートレート撮影や企業撮影のほかWEB広告クリエイターとして活動。2021年7月7日に鹿児島写真部MUZEを立ち上げ、クリエイターやアパレル・ハンドメイド作家・地元店舗とコラボ企画を行う。2022年『PASHA STYLE』認定クリエイター。鹿児島出身。
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