レンズに装着することで光の反射を防ぐことができる「PL(偏光)フィルター」。
純正以外にも「Kenko」「K&F Concept」「HAKUBA」など様々なメーカーから500円~10万円まで実にたくさんの種類が発売されていますが、どれが良いか決められないという方も多いのではないでしょうか?
1000円以下で買える物でも、失敗すると機会損失しがち。。
今回は初心者におすすめしたいPLフィルター3選と使い方、PLフィルターがあるとさらに写真が飛躍的に良くなるケースをご紹介します。
私はフィルター類はKenkoで統一していますが、実際に使ってみた感想や作例もご紹介できればと思っています。
この記事を読むことで以下のような問題を解決できるものと思っています。
・安くてそれなりに使える物を知りたい
・使い方と応用できる方法を知りたい
・PLフィルターがどんなシーンで役立つか知りたい
PLフィルターに関する知識や使い方がこの記事だけで全て分かるような内容になっていますので、最後まで読んで頂けると嬉しいです。
レンズに装着するフィルターと言えばカラーフィルター、PLフィルターの他にND(減光)フィルターがあります。スローシャッターや動画撮影では必須のアイテムですが「【2022年最新】可変NDフィルターの使い方と初心者におすすめ3選!風景や動画撮影には必要不可欠のカメラグッズです。」でおすすめ3選と使い方を詳しく紹介していますので興味ある方はご覧ください。
本当にいらない?ポートレートや風景撮影で際立つPLフィルターの凄さ!
光を遮るPL(偏光)フィルターの仕組みは次章で詳しくご紹介しますが、今いちPLフィルターの魅力がピンと来ないという方も多いのではないでしょうか。
最近はフレアを豪快に使ったオールド風写真やリフレクション(反射)が人気がありますが、一体どんなシーンでPLフィルターが活躍してくれるのでしょうか。
PLフィルターが光を遮るだけならシャッター速度を上げたり、ISO感度を下げるだけでも良いのでは?
・海上から海中の鮮やかなサンゴ礁を撮影するとき
・色のエグみを強めたいとき
・青空と白い雲のコントラストを強くしたいとき
・ガラス越しの世界を映したいとき
・ガラス越しに映る人を消したいとき
・物撮りやポートレートでテカリを消したいとき
・動画撮影時にスローシャッターだけど背景のコントラストを強めたいとき
PLフィルターは乱反射する光をコントロールすることが目的で、水面やガラス面越しの撮影だけでなくコントラストを強める効果があります。
←スワイプすると違いが分かります→
海面が反射して光っている部分が抑えられているだけでなく、海のブルーが鮮やかに映し出されていることで何気ない風景も印象的に。
このキレイなオーシャンブルーは乱反射した状態では、レタッチでもなかなか処理できず自然で滑らかな色調ですね。
←スワイプすると違いが分かります→
出典:Kenko Tokina
街中ではビルや店舗のガラスに人の映り込みがたくさんありますが、PLフィルターを使うことで不要な映り込みを減らしたり見えにくかったガラスの向こう側もクリアになります。
PLフィルターがあればガラス越しのポートレートなど普段できなかったことにもトライできそうですね。
反射をコントロールする以外にも、そこにある物が持つ本来の色を再現するにはとても重要なフィルターです。
「大きな違いはないから特に必要ない」
そう思う方もいるかもしれませんが写真は上手になるほど、画に映り込む”不要な物をより排除したい”と考えるものです。
細かい描写や表現を必要とする風景写真ではこのPLフィルターはもはや必須と言っても過言ではありませんね。
短期間で写真を上達したいと考えている人ほど貪欲に機材をリニューアルしています。キットレンズだけでは物足りなくなり、良いレンズの味を知ってしまうと思ってもないほど素晴らしい写真が撮れるようになるからです!写真上達に欠かせない機材は「【2022年最新】撮影が上手くなるためにカメラ機材のリニューアルは必要不可欠!出し惜しみは成長を妨げます。」で詳しく紹介しています。
PLフィルターとは?メリットとデメリットを知っておこう
出典:unsplash
結論から言うとPL(偏光)フィルターとは必要な光だけ取り込み、不要な光をシャットアウトするコントローラーのような存在です。
ここでは主に以下の内容をおさらいしていきます。
・PLフィルターの仕組みとは
・PLフィルターのメリットとデメリット
PLフィルターを装着すれば全て良くなるという訳ではないので、あくまでも表現の選択肢が増えるという風に考えると扱いやすいでしょう。
仕組みについては必ず知っておく必要はありませんが、メリットとデメリットは貴重なチャンスを逃してしまう前に知っておくべき内容かなと思います。
PLフィルターの仕組みとは
PLフィルターはどの商品も上記のように「偏光幕」をガラス面の間に挟んだ形状になっています。
【PLフィルターとは】
『PLフィルターは、2枚のガラスの間に「偏光膜」をはさんだ偏光フィルター(Polarizing filter)です。「偏光膜」は目に見えない細かなスリット状になっており、特定方向の光をカット(吸収)します。通常の光はあらゆる方向に振動していますが、「偏光膜」を通すと一方向に振動する光になります。』
出典:Kenko Tokina
上記はイメージ図ですが乱反射する光もフィルターを通すことで一方向だけの光へと集約することができる仕組みになっています。
・乱反射する光をコントロールする
・コントラストを強調する
・被写体が持つ本来の正しい色を再現する
特に水面下にある透過光はあらゆる方向に反射(振動)しているため、普通に撮影するだけでは水中が見えません。
しかし、PL(偏光)フィルターを使用することで一方向の光に変換できるため、結果的に光をカットして水面を見ることができるようになります。
まさに、人間の目に見えたキレイな世界観を再現してくれる優れモノ!
平面に対して30~40°の斜めの位置から撮影するのが最も効果的と言われています。
ネットを見ると「PLフィルター」「C-PLフィルター」とありますが、現在販売されているカメラレンズ用のフィルターは全て「C-PLフィルター」です。「C(circular:サーキュラー)=円」のことでレンズ用に丸く加工された、という意味です。
「C-PLフィルター」のことも総称して「PLフィルター」と呼んでいる場合がほとんどですね。
暑い夏の時期はビーチや浜辺で撮影することがありますが、NDフィルターとは真逆で反射を使った「リフレクション」写真が良い場合もあります。おすすめのエモい撮り方は「【永久保存版】海岸やビーチですぐ真似できるエモい写真の撮り方7選!ポイントは青空と海の広大さを生かすこと。」で紹介しているので興味がある方はご覧下さい。
PLフィルターのメリットとデメリット
PLフィルターの仕組みと役割が分かったところで、逆にデメリットがあるのか気になるところですよね。
カメラグッズは実にたくさんあるのでそれぞれのメリット・デメリットを理解して、状況に応じて使い分ける必要があります。
メリット | デメリット |
光をコントロールできる | 無機質な光になりやすい |
コントラスト強めにできる | シャッター速度が約2段分暗くなる |
空・海の青を強調できる | フレアゴーストが遮断される |
デメリット面を見てみると一番影響が大きいかな、と思うのはシャッター速度が約2段分暗くなる点。
夕方とか夜は光量がそもそも少ないので使いづらいですね。
朝陽が昇ってから夕陽が沈む間で使うことが前提になりますが、シャッター速度を遅くした分ピントずれにも注意が必要ですね。
また、自然光の良さとして適度に反射している方が自然な雰囲気が出やすいため、PLフィルター濃度MAXはおすすめしません。
自然光が生み出す光は不規則でコントロールできない故にとても美しい情景を作ったりするもの。こちらの記事「自然光で撮った写真はもっとも美しい1つ目の照明だった。屋外で曇りだった時の対処法も解説します。」では自然光を使ったおすすめの撮り方や注意点をご紹介しています。
【2022年最新】初心者におすすめしたいPLフィルター3選!
出典:unsplash
ここでは実際に私が使っていて不具合を感じない2万円以内で買えるおすすめPLフィルターをご紹介します。
【Kenko PLフィルター サーキュラーPL(W)】
【marumi EXUS CIRCULAR P.L MaRkII C-PL PLフィルター】
【Kenko PLフィルター ZX サーキュラーPL】
NDフィルター同様に「Kenko Tokina」「MARUMI」製品が安心して使えるのでここで紹介するのはいずれかのメーカー製になります。
私の場合はNDフィルター、保護フィルターは信頼のおけるKenko製で統一しています。
初めての方でも失敗知らずで使える物ばかりですので、参考にしてもらえると良いかなと思います。
「Kenko PLフィルター サーキュラーPL(W)」
出典:Amazon
私もこのフィルターを使用していますが安い割に、滲みやムラも少ないのでとても満足しています。
薄枠でガラス面コーティングはありませんが適正な反射除去、そして色彩コントラスト効果を感じることができる優れもの。
・1万円未満で買える日本製
・広角撮影でムラが出にくい薄枠を採用
・レンズキャップ・フード取付可能
・径のバリエーションが豊富
撥水防水など高価なフィルターに採用されているマルチコーティングなどは無いものの、その反射除去力と強いコントラストはランク上のフィルターにヒケを取りません。
上の写真は実際に「Kenko PLフィルター サーキュラーPL(W)」で撮影したものですが、初めてPLフィルターに挑戦してみたいという方にはうってつけのフィルターで、その効果を楽しむとついつい使ってしまいたくなることでしょう。
また、フィルターの前面・後面の径が同じなのでPLフィルターの上にそのままレンズキャップを装着することが可能。
Φ37mmの方はコチラ | Φ40.5mmの方はコチラ | Φ43mmの方はコチラ |
Φ46mmの方はコチラ | Φ49mmの方はコチラ | Φ52mmの方はコチラ |
Φ55mmの方はコチラ | Φ58mmの方はコチラ | Φ62mmの方はコチラ |
Φ67mmの方はコチラ | Φ72mmの方はコチラ | Φ77mmの方はコチラ |
Φ82mmの方はコチラ |
なるほど、フィルター径が大きくなるほど高くなってしまうのですね。
ちなみにAmazonカスタマーレビューでは「★4つ」と安価なフィルターながら高評価を得ているようですね。
「marumi EXUS CIRCULAR P.L MaRkII C-PL PLフィルター」
出典:Amazon
先ほど紹介したKenko製よりワンランク上のPLフィルターで、反射率0.6%はミドル~ハイアマクラスと言った感じでしょうか。
撥水・防汚・帯電防止などマルチコーティングが施されており、高品質なフィルターを探していて使用頻度がそれなりにある方におすすめ。
・2万円未満で買えるプロクオリティ
・撥水・防汚・帯電防止マルチコーティング
・反射除去率0.6%
・広角撮影でムラが出にくい薄枠を採用
PLフィルターに求められる低ムラ、色彩コントラスト、反射除去率、ガラス面コーティングといった機能がバランス良く備えられています。
出典:Amazon
また、高透過偏光膜を採用することでシャドウ部分がつぶれにくい設計になっているところも好印象ですね。
こちらもフィルター径が前後で同じフィルターになりますので、これまで使っていた専用レンズキャップがそのまま取り付け可能。
Φ37mmの方はコチラ | Φ40.5mmの方はコチラ | Φ43mmの方はコチラ |
Φ46mmの方はコチラ | Φ49mmの方はコチラ | Φ52mmの方はコチラ |
Φ55mmの方はコチラ | Φ58mmの方はコチラ | Φ62mmの方はコチラ |
Φ67mmの方はコチラ | Φ72mmの方はコチラ | Φ77mmの方はコチラ |
Φ82mmの方はコチラ |
風景メインで撮っている方はこのクラス以上のPLフィルターがあると重宝しますね。
Amazonカスタマーレビューを見てみると「★4つ」ですが国内・海外からも使いやすくて高性能と書かれたレビューが目立ちますね。
「Kenko PLフィルター ZX サーキュラーPL」
出典:Amazon
業界最高水準の低反射0.3%以下を実現したまさにプロクオリティのフィルターです!
水滴や汚れを強力に弾く撥水・撥油コート、超高解像とKenkoが「プレミアムグレード」と位置付けている最高レベルのフィルター。
・撥水・撥油コート
・片面反射率0.3%以下の超低反射
・平面性により超高解像を実現
・世界最高レベルのカラーバランス
これだけ良いとこ取りしたら高いんだろうなぁと思いがちですが、径によっては2万円以下で購入することが可能。
出典:Amazon
4K8K動画にも対応できるフローティングフレームシステムを採用することで、スローシャッターで撮影しても不自然な遮光やムラが出ない設計になっています。
Φ49mmの方はコチラ | Φ52mmの方はコチラ | Φ55mmの方はコチラ |
Φ58mmの方はコチラ | Φ62mmの方はコチラ | Φ67mmの方はコチラ |
Φ72mmの方はコチラ | Φ77mmの方はコチラ | Φ82mmの方はコチラ |
Φ86mmの方はコチラ | Φ95mmの方はコチラ |
このZXでも、これまで使用していたレンズキャップをそのまま上から取り付け可能になっています。
PLフィルターのフラグシップ、、そう聞くとついつい手に入れたくて心躍ってしまう自分がいますね。
Amazonカスタマーレビューでは「★4.5」と高い評価を得ていますが特に目を引いたのが、16-35mmの広角ズームで使っていてケラレがないという書き込みもあったため信憑性が高いですね。
PLフィルターの使い方とコツ
出典:unsplash
ここからは実践編としてPLフィルター選びから装着、使用方法の流れを見ていきましょう。
①レンズのフィルター径を調べる
②レンズに装着
③濃度の調整
④ケラレに注意
NDフィルターと使い方はほぼ同じですが、NDフィルターと同じように広角側ではケラレが出現しやすいので注意が必要です。
PLフィルターを使用すると約2段分暗くなるのでピントぶれに注意!1/125秒が適正露出だった場合、同じ明るさにしようと思ったら1/60秒くらいまでシャッター速度を落とす必要があります。
レンズのフィルター径を調べるところから順にご紹介していきます。
①レンズのフィルター径を調べる
・レンズフロントキャップの裏にある記載を見る
・ネットでレンズ情報を調べる
ほとんどの場合、レンズに付属しているフロントキャップの裏にフィルター径「Ф OOmm」と記載されているのでこちらをチェックしましょう。
分からない場合は国産レンズの場合、ネット上に製品情報が掲載されているのでそちらをチェックすると早いかなと思います。
もし持っているレンズ径とPLフィルター径が違う時は、PLフィルター径が大きい場合に限り「ステップアップリング」でサイズ調整して装着できるようになります。
レンズ沼にハマるとレンズバリエーションが多くなってしまいがちですが本当に良いレンズは必要不可欠です。「【2022年最新】レンズ沼にハマる人が買って後悔しなかったレンズ10選!必需品かどうか見極めるにはレンタルが最善です。」こちらの記事で詳細を紹介していますが、レンズ沼にハマった人が買って後悔しなかったレンズ10選、ベストレンズを決められない人は借りる方法も提案しています。
②レンズの前面に装着
PLフィルターはいずれもレンズ前面に回してねじ込む形状になっています。
・レンズのフロントキャップとフードを外す
・固定リングをレンズ前面に当て、回してねじ込む
・固定されたらガタつきがないかチェック
装着はとても簡単で誰でも問題なくできるでしょう。
次章でも紹介しますがPLフィルターの寿命は7~8年と言われています。熱と紫外線に弱いという特性があるので、使用しないときは外して保管しておくことをおすすめします。
PLフィルター同様にカメラバッテリーにも寿命があります。純正バッテリーは高価ためなるべく消耗させずに正しく取扱い保管したいもの。「ミラーレスカメラのバッテリー寿命を長持ちさせてコスパを上げる方法!各メーカーごとの劣化度を調べる手順もご紹介します」では寿命を長持ちさせるコスパを上げる方法をご紹介しています。
③ツマミを回して濃度を調整
出典:Kenko Tokina
濃度調整のツマミは「360°回転」するようになっており、NDフィルターのように「MIN-MAX」のような表示も書かれていないものが多いです。
・数値化されていないため「▲」マークを起点にする
・調整リングを回して「▲」マークが効果最大になるように設置
・90°回すと効果最小になる
調整リングだけ見ていても効果が分かりづらいため、レンズ装着してファインダー越しに光の除去具合を見ながら調整すると良いでしょう。
ポイントはレンズに装着するときに「▲」マークが真上に来るように設置しておくと、調整リングをどのくらい回しているか確認しやすいですね。
撮影するときにファインダー越しにシャッターを押す方が多いと思いますが、正直たくさん撮っていると目にかかる負担も大きくなるものです。実体験をもとにその対策と、対処方法を「カメラのファインダーを覗くのは右目と左目の両方使いが最強!撮りすぎてフラフラする時の対処法とカンタンな掃除お手入れを紹介」で詳しく紹介しているので興味がある方はご覧下さい。
④焦点距離24mm以下ではケラレに注意が必要
出典:Kenko Tokina
優れもののPLフィルターですがフィルターという特性上、目いっぱい横に広がる広角レンズの特に焦点距離24mm以下に対応するのは至難の業です。
そのため、24mm以下の超広角で撮影すると周辺部にケラレ(周辺部分が暗くなること)が出現することが。
・画面の四隅や周辺に黒ムラが出現する
・PLフィルターの枠が厚いほどケラレが出現しやすい
・焦点距離24mm以下での出現が著しい
・外気光の明るさや偏光濃度によっても変わる
これは商品が安物としっかりした作りの物と言う性能差もありますが、高性能PLフィルターでも24mm以下で撮る場合はメーカー側も「薄枠」タイプを推奨しています。
軽度のケラレならレタッチで補正できますが、大きなムラが出ると出来上がりに大きな影響を与えます。焦点距離24mm以上で撮ることをおすすめします。
撮影した写真はメーカー純正現像ソフトで処理している方も多いと思いますが出来上がりの細部までこだわるならLightroomがおすすめです。「【初心者向け】今さら聞けないLightroomトーンカーブの使い方!基本補正を学んでヒストグラムの苦手意識を克服しよう。」でLightroomのトーンカーブについて詳しく紹介しています。
PLフィルターの正しい豆知識
出典:unsplash
最後にPLフィルターの効果を最大発揮する入射角やNDフィルターとの併用など知っておくと役立つ豆知識をご紹介しておきます。
・正しい入射角を知る
・NDフィルターの同時装着は可能
・つけっぱなしよりは外して保管が基本
効果を最大限発揮する入射角は知っておかないと、思っていたような効果を得られないことがあるため注意が必要です。
NDフィルターと組み合わせればさらに細かい表現の可能性は無限大です!
PLフィルターは正しい入射角で威力を発揮する
出典:Kenko Tokina
乱反射する光をコントロールすると言ってもすべてのシチュエーションでその力が発揮されるわけではありません。
・水面から30°~40°の角度で撮影する
・真正面や真上からでは効果は薄くなる
・順光時に効果が高くなる
・逆光時や曇りは効果が弱くなる
おすすめは太陽を背にした順光のシチュエーションで青空を撮影する、又は適度に水面に近づけるポイントで撮影すること。
順光以外にも斜光や半逆光でも効果を得ることができますね!とにかく逆光NGと覚えておくと良いでしょう。
海でキレイなエモい写真を撮ろうと思ったら夕陽シチュエーションが最強です。おすすめの撮り方は「【永久保存版】海岸やビーチですぐ真似できるエモい写真の撮り方7選!ポイントは青空と海の広大さを生かすこと。」で紹介しているので参考になると思います。
PLフィルターとNDフィルターの同時装着は可能
レンズフィルターには反射光をコントロールするPLフィルターの他に、「NDフィルター」と言うものがあります。
NDフィルターとPLフィルターの違いは前者が反射光をカットするのに対して、後者は光量を落として明るい日中でもスローシャッターを可能にするというもの。
実はこの2つを同時に装着することで、思いがけない表現を可能にしてくれます。
・スローシャッター+反射光カット
・肉眼では見れない静寂の世界を表現できる
・絵画のような没入感ある世界観を再現できる
特に風景撮影で使用されることがある「ND + PL」ですが、いつも見ている景色をアッと言う間に変えるにはとても有効な手法だと思います。
ちなみに、同時に装着するときは先に「NDフィルター」を装着してから、その上に「PLフィルター」を装着します。
理由は、先にPLフィルターを装着してツマミを調整してしまうと、その上に取り付けたNDフィルターを回した時にPLのツマミまで動いてしまうため。
NDフィルターは明るい日中のポートレートや動画撮影では必須のフィルター。高い物ほど高性能ですが、1万円以下で買えるフィルターを「【2022年最新】可変NDフィルターの使い方と初心者におすすめ3選!風景や動画撮影には必要不可欠のカメラグッズです。」で紹介しています。興味がある方はご覧下さい。
日中ならつけっぱなしでも良いが適時外すのがおすすめ
最後はPLフィルターの寿命や保管に関する内容を紹介しておきます。
『サーキュラーPL、およびPLフィルターは、使用頻度や保管状況によって異なりますが、おおよそ7~8年経過すると、黄色っぽく変色してきます。これは、PLフィルターの心臓部である「偏光膜」に経年劣化を起こす性質があるためです。』
出典:Kenko Tokinaスタッフブログ
寿命については平均ですが使う人の保管・手入れによって寿命は大きく変わってくるでしょう。
・熱や紫外線に弱い
・早い人は2年から3年で交換時期
・使用したら冷暗所や防湿庫で保管
・フィルターが劣化すると黄色く変色する
フィルターが劣化して変色してくると映りにも影響するようになるため、写真に黄色の色味が乗ってきたなと思ったら交換時期になります。
当記事で紹介した1万円以下で使えるPLフィルターなら3~4年持てば、コスパは良い方だと思いますね。
カメラ機材やアクセサリーを維持するにはお金がかかりますよね。本業の収入の中から使えるお金って限られてくると思いますが、写真を副収入にできれば使えるお金も確保できて健全な維持ができると思います。「【初心者向け】写真の副業で稼げない3つの理由!カメラで10万稼ぐ方法とおすすめサイトとアプリをご紹介します。」で副収入を稼ぐ方法をご紹介しています。
PLフィルターを使って目に見えない美しさを切り取る
出典:unsplash
今回はPL(偏光)フィルターの使い方と初心者におすすめ3選!そして使用手順やメリット・デメリットをご紹介しました。
いらないアイテムと言われることがあるPLフィルターですが、より細かい光をコントロールしていく上では欠かすことのできない存在だと私は思っています。
NDフィルターや他のアクセサリーと組み合わせてることで、写真表現の幅を増やすことができるものと思っています。
今回の記事が、おすすめのPLフィルターや使い方を知りたいと思っている方の参考になれば幸いです。
鹿児島写真部MUZEでは「ポートレート撮影体験」「フォトウォーク」「写真展」等のイベント開催を行っており、撮影技術向上・モデルマッチング・地元観光応援を目指した企画を行っています。
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カメラを始めてわずか半年でプロモデル、テレビ局タレントの撮影を担当する。ポートレート撮影や企業撮影のほかWEB広告クリエイターとして活動。2021年7月7日に鹿児島写真部MUZEを立ち上げ、クリエイターやアパレル・ハンドメイド作家・地元店舗とコラボ企画を行う。2022年『PASHA STYLE』認定クリエイター。鹿児島出身。
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