光沢紙の中でも人気の高い印画紙として表面の凸凹があり光沢をやや抑えた「ラスター」、そして表面に光沢が施されている「グロッシー」。
しかし、この2つの違いは手に取ってみないと分かりにくい部分があり、どちらが自分の写真に合っているかカメラマンの悩みはつきません。
私はギラギラしている方が好き。。
今回は人気のラスター・グロッシーとはどんな印画紙なのか?おすすめのラスター・グロッシーを含む光沢紙5選と、どんな写真プリントに合っているか使い分ける方法をご紹介します。
この記事を読むことで以下のような悩みを解決することができます。
・ラスター、グロッシーでどんな印画紙?
・ラスターとグロッシーの特徴を知りたい
・おすすめのラスター紙、グロッシー紙を知りたい
ラスター・グロッシーの特徴や仕上がり、どんな場面で使い分ければ良いのか理解することができるので最後まで読んで頂けたら幸いです。
普通のプリント紙と違い高級で上質な仕上がりになる写真印画紙。「【2022年最新】印画紙とは上質な写真印刷に適したプリント用紙!おすすめの印画紙5選は特に写真展向きでプロも愛用中。」では印画紙の特徴や仕組み、おすすめ印画紙5選をご紹介しています。
落ち着いたトーンと上品さが魅力のマット紙(マット調)。「【2022年最新】マット紙は展示用写真に最適なプリント用紙!おすすめのマット紙5選で落ち着いたトーンの写真を味わおう。」ではマット紙の魅力とおすすめマット紙5選をご紹介しています。
ラスター・グロッシーは光沢のあるもっとも扱いやすい印画紙
出典:unsplash
高価なラスター紙・グロッシー紙はいずれも「印画紙」に分類されるプリント紙のことで、構造的には同じですが異なるのは表面に施された加工のみ。
印画紙にはバライタ・RC(レジンコート)の2種類があり、ラスター・グロッシーはどちらもRC(レジンコート)紙に該当します。
『バライタ紙の両面に樹脂層をつくり(RC=Rasin Coating:レジンコート)、不必要に薬品を吸収するバライタ紙の欠点を解消したもの。乾燥時に縮まないので、水張りには不向きである。表面樹脂層のテクスチャを変えることで強い光沢を出したり、光沢を抑えたりすることができる。』
出典:Wikipedia
・ラスター、グロッシーの特徴と違い
・光沢紙(キャストベース紙)とRC光沢紙(印画紙)の違い
・ラスター、グロッシーのメリットとデメリット
ここでは、主にラスター・グロッシーの基本的な知識のおさらい、そしてそれぞれのメリットデメリットをご紹介します。
ラスター・グロッシーの特徴と違い
ラスター・グロッシーの違いを一言でまとめると「光沢の違い」「表面の凸凹の有り無し」。
出典:シャシンヤドットコム
実際にプリントされた写真を見比べると一目瞭然です。
グロッシーは紙の表面が滑らかで反射が強く出ているのに対し、ラスターは光沢が少し抑えられており表面の凸凹が特徴的。
ちょっとの違いだけど、どちらも捨てがたい。。
それぞれの特徴をまとめたものが以下。
【ラスターの特徴】
・微粒面(凸凹)半光沢
・光の反射を少し抑える
・グロッシーより発色は落ちる
・落ち着いたマット紙に近い
・指紋が付きにくい
・指紋が付きにくいので額装が楽
【グロッシーの特徴】
・光沢
・光の反射が強い
・ラスターより発色が鮮やか
・光沢紙の王道
・指紋が付きやすい
・指紋が付きやすいので額装に気を遣う
それぞれが異なる特徴を持っているわけですが、カメラマンにとって最大の違いは「発色を重視するか」「落ち着いた雰囲気を重視するか」の違いで選ぶべき紙は異なってきます。
光沢紙のグロッシーは暗部が潰れやすいですが、半光沢のラスターは暗部の階調がグロッシーよりキレイです!
風景やネオン街など鮮やかな発色の写真をプリントで再現するにはグロッシーが最適だと思いますし、暗部が多く落ち着いた雰囲気を出したいときはラスターと思っておくと良いでしょう。
ちなみに、ラスターとは英語で「光沢(laster)」を意味しており、グロッシーは「ツヤ、光沢のある(glossy)」のことを指しており爪ネイルでもグロッシーコートは流行しています。
顔料インクは表面に定着する方式のことですが印画紙との組み合わせでより深い階調を再現することができます。「【2022年最新】写真印刷におすすめ顔料インクジェットプリンター5選!写真展示やフォトコンには顔料インクが最適です。」ではおすすめの顔料インクジェットプリンターをご紹介しています。
光沢紙(キャストベース紙)とRC光沢紙(印画紙)の違い
出典:unsplash
ラスター・グロッシーのような光沢・半光沢紙はたくさん種類がありCANON・EPSON・富士フィルム・海外製品など価格も含めて多種多様。
そこで、プリント初心者が最初につまづきやすいのが普通の紙にキャストコート層を塗っただけの「光沢紙(キャストベース紙)」、紙の両面がポリエチレンのレジンコート(RC)層に挟まれている「RC光沢紙(印画紙)」の違いです。
この2つは同じ通称で”光沢紙”と呼ばれますが、安価で完成度が低いのが光沢紙(キャストコートベース紙)であり、高価で完成度が高いのは「RC光沢紙(印画紙)」の方です!
出典:販促Express
それぞれの断面を見てみると右の光沢紙(キャストコートベース紙)の方は簡易的なのに対し、左のRC光沢紙(印画紙)はレジンコート層が両面に使われていることで厚みが生まれ高級感や重厚感を出すことが可能に。
・1枚50円未満で安価
・店頭POPやポスター向き
・全体の色味を簡易的に伝える
・1枚50円以上で高価
・写真展示やフォトコンテスト向き
・重厚感があり芸術性を高める
使い分けの用途としてはこのような形が最善だと思うので簡易的か、より追求した写真表現かで使い分けるのがベスト。
ネットを見るとどれが印画紙でどれがキャストコートベース紙なのか分からないのだけど。。
基本的にはメーカーサイトを参照するのが一番良いですが見分けるポイントとしては①紙厚が0.2mm以上あれば印画紙の可能性が高い、②プロフェッショナルの名称があるものは印画紙の可能性が高い、といったところ。
ラスター・グロッシーのおすすめRC光沢紙(印画紙)は次章でご紹介します!
グロッシーのような光沢紙は鮮やかな発色が特徴の染料インクとの相性が抜群。「【2022年最新】写真印刷におすすめ染料インクジェットの神プリンター5選!写真プリンターに求められる3つの要素とは。」ではおすすめの染料インクジェットプリンター5選をご紹介しています。
ラスター・グロッシーのメリットとデメリット
出典:unsplash
ここでは、RC光沢紙(印画紙)のラスター・グロッシーそれぞれが持つメリット・デメリットを改めて比較してみましょう。
ラスター(凸凹・半光沢) | グロッシー(光沢) | |
価格 | 1枚100円以上 | 1枚100円以上 |
発色 | やや良好 | 良好 |
テクスチャ | あり | なし |
暗部の階調 | 良好 | やや良好 |
反射 | 中 | 大 |
写真ジャンル | スナップ、風景 | 風景、ビル群 |
額装のしやすさ | 簡単 | 難しい |
上記はあくまでも参考ですが発色や暗部の階調などどちらを選ぶかは結局のところ、表現者の好みによっても分かれます。
風景写真をあえて発色を抑え、凸凹のあるラスターを使った方が印象的になる可能性もあります!
写真表現のように自由度は高く正解というものはありませんが、あくまでも写真のスタンダードは「光沢紙」。
基準となるベースをグロッシー(光沢紙)でプリントしてみて、自分の頭の中にある完成図から光沢・微粒面・階調・色味をそれぞれ足し引きして印画紙を変える、またはインクの種類も変えていくのが最善だと思います!
写真プリントは奥が深くレンズ沼のように色々な表現があるので地域で開催されている写真展、美術展、展示会などに足を運んで、自分の中で表現の引き出しを増やしていくことも大切です。
光沢紙と相性の良い染料インクは紙素材の良さを引き出すメリットがあります。「【写真プリント予備知識②】染料インクとは「紙素材」の良さを生かす染み込み方式のこと!柔軟な表現に適した染料の魅力とは。」では染料インクの基礎知識、メリット・デメリットをご紹介しています。
ラスター・グロッシーのおすすめのRC光沢紙(印画紙)5選!
出典:unsplash
ここからは、RC光沢紙をベースにしたラスター・グロッシーのおすすめのRC光沢紙(印画紙)5選をご紹介します。
いずれも、1枚90円以上と高価ですがしっかりとした重厚感・高級感があり、写真展やフォトコンテストに最適な写真用光沢紙になります。
・富士フィルム「FUJIFILM FUJICOLOR Professional Paper(グロッシー)大四切 50枚入り」
・富士フィルム「FUJIFILM FUJICOLOR Professional Paper(ラスター)四切 50枚入り CLP PRO L」
・ピクトリコ「ピクトリコプロ・セミグロスペーパー(ラスター) PPS200-A4/20 A4 20枚」
・Hahnemuhle(ハーネミューレ)「フォトラグメタリック(グロッシー) A4 x 25枚」
・ILFORD 白黒印画紙「MGRC Deluxe Glossy(グロッシー) 8×10 50枚」
通常のラスター・グロッシーとは異なる、さらに高級で高品質なハーネミューレ・イルフォードの変わり種も含めています。
出典:プリントサイズ
プリントサイズは上記のサイズ早見表をご参照下さい。
富士フィルム「FUJIFILM FUJICOLOR Professional Paper(グロッシー)大四切 50枚入り」
出典:Amazon
【ブランド】富士フィルム
【Amazon価格】8,780円
【1枚あたり】約176円
【サイズ】大四切
【型番】CLP PRO G D4 50
【表面加工】グロッシー(光沢)
【サイズ】11×14インチ
【入数】50枚入
高品質な富士フィルム製の「Professional Paper」はプロ分野の厳しい品質要求にも対応するまさにプロ仕様。
グロッシーの良さはどんな写真ジャンルでもそれなりに当てはまる標準スタイルにありますが、この「Professional Paper」は豊かな階調と自然で鮮やかな色再現が魅力です。
他メーカーのグロッシー紙に比べて富士「Professional Paper」シリーズは黒の濃度、彩度が高いところが特徴的ですね!
この商品は六切サイズですが、そのほかにも大四切・半切・全紙のサイズがあり、比較的大きめのラインナップとなっています。
富士フィルム「FUJIFILM FUJICOLOR Professional Paper(ラスター)四切 50枚入り CLP PRO L」
出典:Amazon
【ブランド】富士フィルム
【Amazon価格】7,300円
【1枚あたり】146円
【サイズ】四切
【型番】CLP PRO L 4 50
【表面加工】ラスター
【サイズ】10×12インチ
【入数】50枚入
前商品と同じ富士フィルムの「Professional Paper」シリーズで、格調高い写真プリントが可能。
微粒面半光沢仕上げの質感によって色調やシャドー部分の表現力がグロッシーよりも優れているところが特徴です。
絹目調(シルク)の印画紙よりさらに細かい微粒子の面質は、写真作品に少し落ち付いたトーンと高級感をもたらしてくれます!
半光沢やマット紙の魅力として展示している会場で照明が乱反射しにくいため作品が見やすいといった特徴があり、「Professional Paper ラスター」は指紋が付きにくいので額装時にムダな神経を使わないところも良いですね。
ピクトリコ「ピクトリコプロ・セミグロスペーパー(ラスター) PPS200-A4/20 A4 20枚」
出典:Amazon
【ブランド】ピクトリコ
【Amazon価格】1,803円
【1枚あたり】約90円
【サイズ】A4
【型番】PPS200-A4/20
【表面加工】ラスター
【サイズ】8.27×11.7インチ
【入数】20枚入
ピクトリコは三菱製紙が製造している国内ブランドで比較的、安価ながら高品質がウリの印画紙。
ラスター微粒面の半光沢に色濃度・色域・速乾性・耐水性を備えた印画紙で、高品質ながらコスパも優れているところが魅力的。
白色度100%と真っ白な紙質なので、鮮やかな色調の写真から少し落ち着いた色調までダイナミックレンジが広い写真に最適です!
個人的には、適度に紙厚もあるため使い勝手の良い印画紙という印象があるので、初めてラスタープリントを試してみたい方におすすめですね。
Hahnemuhle(ハーネミューレ)「フォトラグメタリック(グロッシー) A4 x 25枚」
出典:Amazon
【ブランド】Hahnemuhle(ハーネミューレ)
【楽天価格】11,330円
【1枚あたり】約453円
【サイズ】A4
【型番】430254
【表面加工】グロッシー
【サイズ】8.27×11.7インチ
【入数】25枚入
400年以上の歴史を持つ世界的ブランド・ハーネミューレのグロッシファインアートシリーズのフォトラグメタリック。
この商品は高い濃度、広い色域、滑らかな階調は当たり前のこと、そこにギラギラとしたシルバーメタリックの加工が施されており普通では再現できない立体感のある作品作りが可能です。
グロッシーファインアートシリーズは全6種類あり、このフォトラグメタリックは厳密にはRC光沢紙(印画紙)とは違うバライタベースの印画紙ですが仲間として併せて紹介しています。このフォトラグメタリックなら創作ポートレートの写真をプリントすれば、目立つこと間違いなしです!
1枚あたりの価格もこのおすすめの中で突き抜けて高いですが、写真展示や展覧会向けで人とは違う立体感・重厚感を演出できること間違いなしです。
ILFORD 白黒印画紙「MGRC Deluxe Glossy(グロッシー) 8×10 50枚」
出典:Amazon
【ブランド】ILFORD(イルフォード)
【Amazon価格】12,462円
【1枚あたり】約125円
【サイズ】六切
【型番】CLP PRO L 4 50
【表面加工】グロッシー
【サイズ】8×12インチ
【入数】100枚入
こちらも世界的に有名な印画紙メーカーILFORD(イルフォード)のモノクロ専用のRC光沢紙。
マルチグレードの多階調が売りでとにかく白黒の階調だけで勝負するちょっと変わり種ですが、その深さは他のグロッシー紙と比べて一目瞭然です。
六切以外は割と小ぶりなサイズが多く、モノクロの組み写真展示に最適です!
六切以外には小四切・大四切・大カビネ・小全紙・ロールタイプがあり、枚数単位が多いものが多いので1枚あたりのコストを抑えることができます。
ラスター・グロッシーのプリントに最適なインクジェットプリンター3選
出典:unsplash
最高品質のRC光沢紙(印画紙)を使っていてもプリンターにそれに見合うだけの描写性能がないとなかなか思うような写真プリントはできません。
ここでは、ラスター・グロッシーのおすすめおすすめのRC光沢紙(印画紙)の光沢感・凸凹の質感を生かすことができるプリンターも併せてご紹介しておきます。
・EPSON「SC-PX1V」
・CANON「PRO-G1」
・CANON「imagePROGRAF PRO-S1」
ここで紹介している3つのプリンターはそれぞれ高価ですが、プロ仕様モデルで写真展、展覧会、フォトコンテストなどプリント頻度が高い方は1台持っておくと重宝しますし、外注するよりもコスパが良くなるので検討してみましょう。
EPSON「SC-PX1V」
出典:Amazon
【メーカー】EPSON
【発売日】2020年7月9日
【価格(Amazon)】89,973円
【インク】顔料10色
【最大用紙】A3ノビ
【インクコスト(L版カラー)】約20.8円
【印刷スピード(A3ノビ光沢紙)】約3分17秒
【質量】約12.6kg
EPSONプロセレクションシリーズ。2020年発売の最新機種「SC-PX1V」。
これまで従来の機種(SC-PX5V2)より約2.5Kg軽量化され最新のタッチパネル型のメニュー機能が充実、細かい印刷設定やノズル・給紙設定を行うことが可能になって新しく発売されたEPSONの最新機種。
”印画紙との組み合わせで給紙トラブルやプリントがスムーズに進まない”ケースがあるようですが、紙厚のあるRC光沢紙の場合は注意が必要。背面から手差しで入れる場合は1枚ずつの給紙をおすすめします。メーカー公式ページで給紙詰まりの際の「ユーザーズガイド」が紹介されているのでご参照下さい。
顔料インク10色と色調は豊富ですが全色買うと約2万円ほどと高価。より作品を美しく見せることに注力している方は互換インクではなく純正インクを強くおすすめ。
【※Amazonなら最安値帯で販売中!】
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CANON「PRO-G1」
出典:Amazon
【メーカー】CANON
【発売日】2020年11月
【価格(Amazon)】79,800円
【インク】顔料10色
【最大用紙】A3ノビ
【インクコスト(L版カラー)】約28.3円
【印刷スピード(A3ノビ光沢紙)】約2分50秒
【質量】約14.4kg
プロセレクションPRO-1000シリーズの後継機として開発され、これまでの大きさ・重量と言ったハード面を大きく改善して誕生した「PRO-G1」。
顔料インク10色(PRO-1000は12色)に変更され、新開発のマットブラックを採用、小型軽量ながら画質・印刷速度ともにPRO-1000に引けをとらない高いクオリティを保っています。
プリンター業界でも今の時代トレンド「コンパクト」に注力しているようで、この機種も大幅に本体重量が軽くなりました!というか以前の機種(32Kg)が極端に重すぎたというのもありますが。。
最大の特徴は黒の階調の滑らかさ・美しさ、落ち着いたトーンが売りなので、イルフォードのモノクロプリント紙「MGRC Deluxe Glossy(グロッシー) 8×10 50枚」と組み合わせたらより美しい黒を再現できるでしょう。
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CANON「imagePROGRAF PRO-S1」
出典:Amazon
【メーカー】CANON
【発売日】2020年11月
【価格(Amazon)】69,800円
【インク】染料8色
【最大用紙】A3ノビ
【インクコスト(L判カラー)】約24.5円
【印刷スピード(A3ノビ光沢紙)】約2分50秒
【質量】約14.1kg
プロやハイアマチュア向け「PRO-G1」と共に2020年11月に発売されたモデル、2015年に発売されたプロ向けPRO-100Sの後継機でもある染料インク専用の「PRO-S1」。
従来の機種「PRO-1000」と同等もしくはそれ以上の描写で、大幅に小型軽量化(PRO-1000は約32kg)されたコンパクトに使える優良プリンターです。
「PRO-G1」「PRO-S1」どちらも写真展に出しても恥ずかしくない高品質で従来モデルより小型軽量化・低価格化されました。
染料インクは発色が鮮やかなので、グロッシータイプの印画紙「FUJIFILM FUJICOLOR Professional Paper(グロッシー)大四切 50枚入り」や、ハーネミューレ「フォトラグメタリック(グロッシー) A4 x 25枚」との組み合わせがおすすめ!
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ラスター・グロッシーの仲間「クリスタル・パール・ディープマット」などそれぞれの使い分けを考える
今回、ご紹介したRC光沢紙はラスター・グロッシーの2種類だけでしたが、実際にはこれに似た仲間として「クリスタル」「パール」「ディープマット」と呼ばれる種類の光沢紙があります。
ここでは、標準となる光沢紙「グロッシー」との比較でどのように映り方が違うか違いを見てみましょう。
出典:FUJICOLAR
左のグロッシーに比べて右の「クリスタル」はグロッシー同様に光沢が強く反射しているのが分かります。
大きな違いはクリスタルはグロッシーに比べてより表面が滑らかで画像がクッキリと鮮やかに見える超光沢面。
デメリットとしては山の方を見ると暗部の階調が少し浅くなっていて、全体の色温度がブルー寄りになっていますね!
出典:FUJICOLAR
こちらは左がグロッシー、右がラスター。
両者の違いは右のラスターには表面の凸凹があるためより階調が深い印象で、かつ反射が抑えられているのでグロッシーよりは作品が見やすいですね。
ラスターのデメリットとしてはグロッシーほど発色が鮮やかではなく、少しインパクトに欠ける印象があります!
出典:FUJICOLAR
続いては左がグロッシー、右がパール。
右のパールは色味はグロッシーにそっくりですが、山の影を見るとハイライトの明るい部分にもしっかり色味が乗っています。
パールの持ち味は潤いを感じる質感ですが、反対にデメリットは暗部が若干潰れてしまっているところ。
出典:FUJICOLAR
最後は左がグロッシー、右がマット紙の分類に入るディープマット。
右のディープマットは特殊なマット加工が施されており、ほぼ反射しない無光沢で上品な仕上がりになっています。
ディープマットは反射しないので写真展や明るいところに展示されていてもどの角度からでも見やすいといった特徴がありますが、デメリットとして色の階調に乏しく見た目のインパクトはなくなります!
どのRC光沢紙にも長所・短所がありますが、どんな写真をどのように表現したいかによって選ぶべき印画紙は異なります。
【グロッシー】…色の種類が多くより見た風景を忠実に再現したい場合(風景・ビル群等)
【ラスター】…白から黒までの階調が多い写真で、メインの被写体が決まっている場合(山・川・滝・人物・動物等)
【クリスタル】…色彩の鮮やかさ、潤いやキラキラとしている光を強調したい写真の場合(木漏れ日、朝陽等)
【パール】…滑らかな階調の色彩、ハイライト部分に光沢感があるポートレート写真の場合(女性の被写体、赤ちゃん等)
【ディープマット】…色彩が少なく落ち着いたトーンで寂しさ・切なさ・儚さを演出したい場合(スナップ・夕焼け等)
上記はいずれも使い方の一例ですがそれぞれが持つプリント紙の特徴を知っておくと、出来上がりの印象もずいぶんと違うもの。
一朝一夕で覚えられるものではありませんが、それぞれ試しながらプリントで試行錯誤して肌感覚で覚えていくと良いでしょう。
お気に入りのRC光沢紙を使い分けてプリント表現の幅を増やそう!
出典:unsplash
今回は人気のラスター・グロッシーとはどんな印画紙なのか?おすすめの光沢紙5選と、どんな写真プリントに合っているか使い分ける方法をご紹介しました。
どの、印画紙にもそれぞれ特徴があり、また長所・短所があるため万能のプリント紙というのは存在しません。
しかし、それぞれの特徴を知っていて、かつ描写性能が約束されているインクジェットプリンター&おすすめで紹介した印画紙があれば写真展に出しても十分、通用するレベルのプリントは可能です。
お手持ちのデータがハードディスクに眠っているという方は写真プリントをきっかけに写真の魅力に改めて気付いたり、レタッチの指標として役立つことでしょう。
今回の記事が、ラスター・グロッシーの特徴や写真プリント向けのおすすめ印画紙を知りたいと思っている方の参考になれば幸いです。
鹿児島写真部MUZEでは「ポートレート撮影体験」「フォトウォーク」「写真展」等のイベント開催を行っており、楽しい撮影を楽しもう!を合言葉に撮影技術の向上・モデルマッチング・地元観光応援を目指した企画を行っています。
前回、前々回と参加してなかった初心者さんでも気軽に参加することができるので、皆さんの部員応募やイベント参加をお待ちしています。
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カメラを始めてわずか半年でプロモデル、テレビ局タレントの撮影を担当する。ポートレート撮影や企業撮影のほかWEB広告クリエイターとして活動。2021年7月7日に鹿児島写真部MUZEを立ち上げ、クリエイターやアパレル・ハンドメイド作家・地元店舗とコラボ企画を行う。2022年『PASHA STYLE』認定クリエイター。鹿児島出身。
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