デジタルカメラの普及率が高くなり身近にポートレートモデルをしている方や撮影会も多く開催されており、ポートレートを身近に感じることができるようになりましたよね。
しかし、一眼レフやミラーレスで憧れのポートレート撮影に挑戦してみたけどなかなか思い描いた写真が撮れない、そんな経験のあるカメラマンは多いのではないでしょうか。
エモたんの可愛い写真を撮ってみたいぞ。。
今回は魅力的なポートレート写真の撮り方のコツ10選、必要な機材、ポートレートに最適なカメラ設定をご紹介します。
撮り方のコツを知っておくことで、ポートレート写真は劇的に上達します!
この記事を読むことで以下のような悩みを解決することができます。
・ポートレート写真を撮るのに必要な機材を知りたい
・インスタで見かけるような素敵なポートレート写真の撮り方を知りたい
・最適なカメラの設定を知りたい
これまで、写真部MUZEを通じて撮影&運営してきた中で培った経験をもとにポートレートの撮り方をまとめてご紹介しているので、これからポートレートに挑戦してみたい方の参考になれば幸いです。
写真部MUZEのInstagramではタグ付けして頂いた素敵な写真をリポストしています!「【2022年最新】インスタのエモい写真はこうすれば撮れる!写真部でフューチャーしたオシャレエモい画像をご紹介します。」ではこれまでフューチャーしたエモい写真をご紹介しています。
私自身、初心者の方と同じようにカメラを始めたのは2年前で上手く撮れない時期がありました。「【実体験】ポトレ撮影をわずか半年の勉強で上達させる方法を徹底解説!上手に見えるコツは構図と被写体の顔の明るさです。」では半年で上達したい方向けのノウハウをご紹介しています。
ポートレートは主題『被写体モデル』の魅力を最大限に生かした写真のこと
まずは、ポートレートとは何ぞや?という話しですが、一般的な自撮りと何が違うのでしょうか。
モデルさんが可愛ければポートレート。。?
ポートレートは、男性でも女性でも性別問わず”人物の魅力を最大限に生かした写真”のことをあらわしています。
『ポートレートとは肖像画や肖像写真の意味で、人物を主な被写体とした写真のことをいいます。』
出典:iMAGEGATEWAY
つまり、人が写っていればポートレートという訳ではなく、肖像写真のように人物の表情・感情・佇まい・生き様を捉えた写真のこと。
・被写体は人物
・人物の魅力を感じることができる
・表情や光景から感情を読み取れる
・写真に占める人物の割合が多い
・被写体と背景が区別されている
・佇まいや生き様を感じる
厳密なルールがある訳ではないのですが一般的にカメラマン・モデルさんの中では上記のような定義があります。
じゃあ、やっぱり女子が可愛く盛って自撮りした写真もポートレートなんじゃ、、?
魅力を写し取るという意味ではそうかもしれませんが、ポートレート写真は創作活動なので”カメラマンとモデルの共同作業”でもあります。
絵を描く「絵師」が女性モデルを使ってデッサンしている様子と同じで、ポートレート写真は筆がカメラに変わっただけ。
ちなみに、絵画にも被写体の人柄・人生を絵にしていく「ポートレートアート」というジャンルがあります!
要約すると、ポートレートは「カメラマンとモデルが共同で行う作業。被写体である人物の魅力を立体的に捉えたアート写真」のことです。
ポートレートを撮るのに必要な機材
アート写真でもあるポートレートを撮るにあたって、機材はどうすれば良いのでしょうか。
世の中の約95%の人はスマホを持っているわけですが、iPhoneやアンドロイドでポートレートを撮る方もいると思います。
しかし、スマホはデジタルカメラと比べて「①カメラセンサーが小さい、②背景がキレイにぼけない、③レンズ性能が劣る」と言った弱点があります。
より魅力的でアートチックな写真を撮るためには、デジタルカメラ(一眼レフ又はミラーレス)と交換式レンズは最低限必要になります。
一眼レフ・ミラーレスカメラ
ポートレートを撮るのに適しているカメラは一眼レフ、ミラーレス問わずいくつか条件があります。
【ポートレートに適しているカメラ】
・センサーがAPS-Cサイズ以上
・画素数が1200万画素以上
・マニュアルモードや絞り優先モードが使える
・レンズ交換式である
・アスペクト比が「3:2」
・保存形式がJPEGに加えてRAWデータも保存できる
一般的に発売されているエントリーモデルのCANON「EOSシリーズ」、SONY「αシリーズ」、Nikon「Zシリーズ」はいずれもこの条件をクリアしています。
出典:SONY
また、ポートレート向けカメラは上図のようにAPS-Cサイズ以上のセンサーが最適。
センサーが大きいほど感度が良くなりノイズが少ないため、きれいな画作りがしやすくなります!
一眼レフ・ミラーレスいずれも値上がりラッシュ中ですが、その中でも特におすすめはキャノン「EOS RP」。
出典:Amazon
13万円以下で買えるフルサイズセンター搭載ミラーレスカメラでプロクラスでも通用する性能を持っており、コンパクトで扱いやすいので初心者におすすめしたいカメラです。
レンズ
出典:CANON
交換式レンズはメーカーによってそれぞれ異なるマウント規格を持っており、装着できる可否に制限はありますが選択肢が多いことで有名。
【レンズ選びのコツ】
・所有するカメラと同じメーカー純正レンズが望ましい
・レンズグレードが高い方が良い
・ズームレンズより単焦点レンズの方が描写が美しい
・APS-C仕様またはフルサイズ仕様のレンズ
・絞りF値が小さいほどボケる
予算をかけられる方はレンズは妥協しない方がおすすめですが、予算がない方はF値が小さくコスパの良い撒き餌レンズもおすすめ。
カメラはエントリーモデルでも、レンズがプロ仕様なら素晴らしい写りを約束してくれます!
また、ズームレンズ(可変式の焦点距離)と単焦点レンズ(固定式の焦点距離)がありますが、ポートレートでは断然”単焦点レンズ”が最適。
焦点距離は何ミリが良いのだろう。。
レンズによってあらかじめ決められている焦点距離ですがポートレートのおすすめは「35mm、50mm、85mm、100mm」が撮りやすいです。
その理由は、写真の画全体の中でモデルの占める割合を考えたとき、バランスの良い構図を作りやすいためです!
どのレンズが良いか分からない方は下記の記事で撒き餌レンズ、プログレードの神レンズを紹介しているので参考にしてみて下さい。
ストロボ照明機材・レフ板
ポートレート写真では一般的にストロボ(発光装置)やレフ板を使うことが頻繁にあります。
どうして、光が必要になるかと言うと理由は以下。
【ポートレートにストロボ・レフ板が必要な理由】
・ポートレートモデルの顔を明るく写すため
・光と影のコントラストを作るため
・多灯ライティングで表現の幅が広がるため
・自然光の光を活用するため(レフ板のみ)
現在はカメラの真上にストロボを取り付ける「クリップオンストロボ」というスタイルは主流ではなく、電波を使いシャッターに同期して離れた位置でストロボが光る「オフカメラストロボ」が主流。
ストロボの使い方は多様で1灯だけでなく時には立体的に3灯・4灯使うこともあります。
出典:Amazon
本格的にポートレートライティングの勉強をしたいと考えている方はイルコアクレサンダロフさんの書籍がおすすめです。
実際に私も昨年、購入してお手本にしているのですが基礎編から始まるので初心者の方でも安心。
実践編として撮影したポートレート写真の撮り方解説が細かく乗っているので参考にしやすいです。
また、最後には応用編としてストロボの設置場所、設定など詳細に書かれているので、これ一冊を実践するだけでもかなり上達するのではないでしょうか。
Youtubeチャンネルでも撮影ノウハウ、情報発信されているので網羅的に技術を磨くことができますよ!
ちなみに、レフ板は自ら発光できない代わりに自然光の光を反射させることで意図した場所に光を作ることができます。
6000円以下で買える物が多く、いつでもどこでも持参できるので日中の撮影はレフ板が最適。
出典:Amazon
レフ板はこちらのKING製82cm幅のタイプが扱いやすく、光を十分に反射することができるのでおすすめです。
注意したいのは小型のレフ板だと返す光量が少なく、思ったような結果が出ないのでレフ板は大きめをチョイスする点ですね。
【保存版】ポートレートのおすすめの撮り方10選!脱・初心者のポートレート写真を目指す。
ここからは、本題のポートレートのおすすめの撮り方10選を順にご紹介していきます。
いずれも、実体験をもとにしていますが多くのハイアマチュア・プロカメラマンも基本として持っている考え方なので、参考になると思います。
①魅力的なポートレートモデルを探す
ポートレートに欠かせないもの、それは”モデル”の存在。
自分で撮影するセルフ・ポートレートでもない限り、まずは撮らせてくれるモデルさんを探す必要があります。
魅力的なモデルは必要不可欠ですが、初心者がなかなか撮ることはできないプロモデル、趣味で被写体をしているモデルまでさまざま。
【魅力的なモデルを探す方法】
1.知り合いに依頼する
2.InstagramからDM
3.「Remember」のようなマッチングサイトで探す
4.所属事務所にオファーを出す
大きく分けてモデルを探す方法には上記の方法が考えれますが、3・4はいずれも予算が必要になります。
マッチングサイトについては「【2022年最新】撮影モデルのマッチングサイト「Remember」を使ってみた!おすすめのサイトアプリ3選を紹介します」で詳しく紹介していますが、1万円未満のギャラでオファー承諾してくれる場合もあるためチェックしておくことをおすすめします。
趣味でポートレートを撮るなら必然的に1・2の方法になるわけですが、普段からコミュニティに所属したりポートレート展に足を運ぶなどして人脈を作っておくことも重要。
②撮影のテーマ&ロケ地を考える
魅力的なポートレートモデルが見つかったら、次にやることは「撮影のテーマ&ロケ地」を探すこと。
撮影する時期によってモデルが着る服装が決まってくるため、それに合わせてテーマやロケ地を探すことになることが多いと思います。
【撮影のテーマ&ロケ地を決める】
・季節、天候に合わせてテーマやロケ地が決まる
・モデルに合いそうなテーマや服装を考える
・テーマをモデルにも伝えてイメージを共有する
・服装は自前、又はカメラマン側で準備する
ポートレート初心者の方はいきなり「テーマを決める」と言われても難しい部分があると思いますので、初めは見本を見つけてそれを再現する方法がおすすめ。
私そんな衣装やテーマで撮りたくない。。
また、このようにモデル側にも好き嫌いや共有できるイメージは違うため、上手に折り合いをつけていく必要があります。
いずれにしても、カメラマン側だけイメージが出来上がっていても共同創作では、お互いの気持ちが通っている必要があるため積極的にコミュニケーションを取りましょう。
また、併せて日ごろからロケーションを探したり、Instagram等で情報収集しておくことも大切。
③被写体モデルの得意なポーズやアングルを探す
私の体感では顎のエラが張っていることを気にする日本人女性は特に多い、という印象があります。
また、顔のパーツ、性格、手足の長さ、身長、体重どれを取っても同じ人は1人としていません。
【得意なポーズやアングルを探す】
・モデルに合うジャンルを考える
・さまざまなポーズにトライしてみる
・顎のエラが張っている人は少し顎を引き気味にしてもらう
・右と左で利き顔がある
カメラマン側のお気に入りのポーズがあったとしてもそれがモデルに合うかどうかは挑戦してみないと分からないことが多いです。
顔やキャラクターの特徴を見極めて、合いそうなポーズをあらかじめ研究しておくと撮影でもバリエーションに困らないでしょう。
ポーズやアングルに困ったときはその場でお手本をマネしてみる、ということも上達するには必要な行動です。
④光の明暗を見極める
屋外や屋内にかかわらず光には”明暗”があることは皆さんご存じだと思います。
しかし、いざ撮影に入るとポーズや構図に夢中で、そのロケ地の明暗差に気付かないことがあるのではないでしょうか。
【光の明暗を見極める】
・太陽(又は照明)の位置を確認する
・順光と逆光になる位置を把握する
・モデルの顔に光が入る位置を見つける
・明暗のコントラストを意識する
一般的にはモデルの顔が暗くて、背景が明るすぎる写真は評価されることが少ないでしょう。
人の目線は明るいところを最初に見て、それから暗いところに流れていく習性があるため、写真の中で目線誘導できることがベストです!
モデルの顔が明るくないといけないというルールはありませんが、モデルがメイン被写体であることを考えると一定の明るさは必要になります。
また、反対に明るいところだけでなく暗いところがあるからこそ、写真全体に締まりが生まれるので全体のバランスを見ることも重要。
⑤写真構図を活用する
写真の”構図”は皆さん耳にしたことがあると思います。
荘厳な建築物や観光地でしか構図が撮れないと考えている方がいるかもしれませんが、意外と日常の風景の中にもカンタンに見つけることができます。
【写真で好まれる構図】
・日の丸構図
・二分割構図
・三分割構図
・放射線構図
・点構図
日常的に使われることが多い構図ですが、印象に残りやすくキレイだなと感じる写真にもさりげなく使われています。
構図を用いることによって、より写真を印象づけたり視線誘導することができるためポートレート初心者は積極的に使っていくことをおすすめします。
よし、今日から全部の写真に構図を使ってしまおう。。
しかし、注意したいのは構図に夢中になるばかりで、肝心のモデルの魅力を写すことを忘れてしまっては本末転倒。
構図もモデルも生かせるような使い方ができるようになれば、ポートレート初心者は卒業と言えます。
⑥被写体モデルとコミュニケーションを取る
これは、私の実体験でもありますが初めてのモデル撮影ともなれば緊張して、「次どうしよう」「上手く撮れてないなんて言えない」とドギマギすることも多いのでは。
撮影される側のモデルからしてみてもなかなか指示がこないカメラマンだと、撮影の進行に不安を感じることがあります。
【モデルとのコミュニケーション】
・先にテーマやイメージを伝えておく
・お互いが緊張しないようコミュニケーションを増やす
・話題ネタを増やしておく
・初めましてなら撮影より会話を増やすのもアリ
・積極的に指示をしてみる
カメラマンは撮影に夢中になるとつい黙ってしまう時間が増えるため、明確な目的がない限りは会話を続けて撮影するのがベスト。
モデルの撮られ方にもスタイルがあると思いますが、基本的にはポーズの練習や予習をしている場合があります。
どんなポーズが好きか話しながら撮影にのぞむと、メリハリが生まれて良い表情を引き出しやすくなるでしょう。
⑦背景をキレイにぼかす
背景をキレイにぼかすことができる「デジタルカメラ+レンズ」を使うなら背景をぼかすことでさまざまな恩恵を受けられます。
【背景をぼかす理由】
・被写体のモデルを引き立てるため
・余計な背景情報をそぎ落としたい
・背景に人が写り込んでしまった
・まろやかな世界観を演出するため
ぼかしはレンズ性能(f値)に依存しますが、それ以外にもメーカーによってぼけ方が違ってきます。
撮影テーマやロケーションによってぼけ方をコントロールする必要がありますが、「1.8~8.0」の間で調整するのが一般的。
よっしゃ、f1.0のレンズでぼかしまくってやる。。
ただし、注意したいのはどこまでぼかすのかは”撮る前に考えて設定”しておく必要があります。
なぜなら背景の美しい風景も残したいのならぼかし過ぎ注意、背景との距離が近いときは目一杯ぼかした方がバランスが良くなるため。
⑧瞳にピントを合わせる
一般的にポートレートではモデルの瞳にピントが合っているか重要視されます。
その理由はいたってカンタンでメイン被写体である人物ピントがブレてしまうと”不明瞭”になるため。
【モデルの瞳にピントを合わせる】
・瞳AFを使う
・モデルの横顔なら手前の瞳にピントを合わせる
・ピントがズレてきたらタッチシャッターで修正
・ピントがズレた写真はレタッチでも修復できない
上の写真ではモデルの左側からシャッターを切っていますが、一番手間になる”左目”にピントが合っていることが重要。
基本の考え方なのでこの限りではありませんが、まずはしっかりと瞳にピントを合わせることを意識すると良いでしょう。
マニュアルフォーカスのピント合わせは難しいですが、少しブレていてもエモいと捉えられることがあります!
夜間など暗い場所での撮影ではピントが合わせづらかったりピント調整機能が迷ってしまうことがあるため、光源のある場所での撮影がおすすめ。
⑨色んなアングルやバリエーションを撮る
プロカメラマンでも撮影した写真が採用される割合は3割~5割程度と言われています。
ましてやアマチュアカメラマンなら100枚撮っても、良いと感じる写真は1枚だけと言うことも珍しくありません。
【色んなアングルやバリエーションを撮る】
・シャッターを切る回数を増やす(初心者なら500枚以上)
・こまめに場所移動しながら色んなバリエーションを試す
・良い場所、構図を見つけたら様々な角度から撮っておく
・同じ状況やシチュエーションは再現できない
私の場合は2時間ほどの撮影の中で前半30分は使えない写真になることが多く、ロケーションを変えながら撮影しているとすごく良いアングル・場所・構図を見つけることがあります。
良く言えばゾーンに入ったような感覚なのですが、そのゾーン中はとにかく撮りこぼれがないよう、アングルを少しずつ変えてたくさんシャッターを切るようにしています!
すごく良いアングル・場所・構図でも天候や時間帯が変われば次の日に再現することはできませんし、その瞬間を確実に切り取ることで正確性が高まっていくでしょう。
⑩レタッチして写真をさらに引き立てる
最近では、昔と比べて撮影がレタッチ込みであることが多くなっているそうです。
レタッチ(現像)できることはカメラマンとして常識になり、またその技術も日々進歩しています。
【レタッチで写真を引き立てる】
・レタッチして写真が引き立つのが最善
・コントラストや明るさを変えて華やかに
・世界観を引き立てる
・レタッチでは全て変えるこできないので明るすぎず暗すぎず撮る
現像ソフトは色々な種類がありますがおすすめはPhotoshopと同じAdobe社の「Photoshop Lightroom」。
基本の明るさ・色味の調整・被写体だけ選択・空を選択・修復などPhotoshop顔負けの細かい調整が可能で、操作を覚えてしまえばポートレート撮影がより楽しくなると思います。
ここで重要なのがレタッチに頼りすぎないという点です。明るすぎたり暗すぎたりする場合、レタッチでも修復できず撮影がおろそかになってしまうことは禁物!
レタッチが出来るようになると写真表現の幅も広がるため、ポートレートを撮るならセットでレタッチ技術も磨きましょう。
ポートレートに最適なカメラ設定
最後に、ポートレート撮影に欠かせないカメラの設定方法もご紹介します。
お使いのカメラメーカーによって操作方法や機能はさまざまですが、ここではどのメーカーにも共通している「撮影モード」「f値の設定」にフォーカスします。
撮影モードは「マニュアルモード」か「絞り優先モード」
初めてカメラを手にした方はまだ操作の全体像がつかめていないことが多いと思います。
カメラに搭載されている機能の中で「撮影モード」というものがありますが、一般的に”マニュアルモード”、”絞り優先モード”、”シャッター速度優先モード”の3つがあります。
【撮影モード】
・マニュアルモード…ISO、f値、シャッター速度すべてを操作する
・絞り優先モード…絞りだけ操作してISO、シャッター速度はオート
・シャッター速度優先モード…シャッター速度だけ操作してISO、f値はオート
これ以外にもキャノンなら「シーンインテリジェントオートモード」がありますが、上記3つのモードはどのカメラメーカーにも共通している機能です。
ポートレートでは「マニュアルモード」「絞り優先モード」がおすすめです!
マニュアルモードは全てを自分で操作できるため、詳細な修正が行いやすく撮影者の意図したシーンを作り出すことが可能。
絞り優先モードは背景のぼかしと明るさを調整するf値だけ自分で操作を行い、あとはお任せすることでテンポ良く撮影を行うことができます。
ちなみに、絞り優先モードは辺りが暗いとガンガンISO感度を上げてノイズが出ることがあるため、使用するのは明るい日中に限定すると良いでしょう。
絞りf値は背景とのバランスを見て1.2~8.0までさまざま
前章でも触れましたがポートレートにおけるf値の設定はとても重要です。
高価なレンズの特権とも言えるf1.2以下の小さいf値は魅力的ですが、背景がボケ過ぎることが良いわけではありません。
【f値の設定】
・f値の設定は被写体と背景との距離感で決まる
・背景の景色やシルエットを見せたいならf値は2.8~8.0が目安
・被写体をドアップで撮るならf値は4.0以下
・被写体から後ろの壁が小さい場合は2.8以下
例えば上の写真なら顔の割合が多く、背景はとくに冴えない山なのでf1.8で撮影してボカしていても自然ですよね。
こちらの写真は曇った日に海バックで撮影したものですが、全く空・海が映えないのでf1.2にして強くぼかしています。
逆にこう言った背景のいちょうも見せたいときはf1.8からスタートして「f2.8→f4.0」と、ボケ過ぎないよう注意しながら細かく調整していきます。
このようにシチュエーションや目的に合わせて細かくカメラ設定操作を変えることができるスキルも磨いていきましょう。
撮り方のコツを押さえて魅力的なポートレート写真を撮ろう!
今回は魅力的なポートレート写真の撮り方のコツ10選、必要な機材、ポートレートに最適なカメラ設定をご紹介しました。
写真に限らずだと思いますが、なりふり構わず撮っている行動は初めのうちは楽しくてもなかなか上達しづらく、また成長を感じられないと飽きてしまう要因にもなります。
しっかりと、基礎とコツを抑えて取り組むことで最短で上達することが可能になり、より素敵なモデルとの出会いにも繋がるでしょう。
今回の記事が、ポートレートおすすめの撮り方とコツを知りたいと思っている方の参考になれば幸いです。
鹿児島写真部MUZEでは「ポートレート撮影体験」「フォトウォーク」「写真展」等のイベント開催を行っており、楽しい撮影を楽しもう!を合言葉に撮影技術の向上・モデルマッチング・地元観光応援を目指した企画を行っています。
前回、前々回と参加してなかった初心者さんでも気軽に参加することができるので、皆さんの部員応募やイベント参加をお待ちしています。
部員参加は下記、入部フォームから簡単にお申込みすることができます。たくさんのカメラ写真好きの皆様とお会いできることを楽しみにしております!
■無料・部員入部ホーム■
カメラを始めてわずか半年でプロモデル、テレビ局タレントの撮影を担当する。ポートレート撮影や企業撮影のほかWEB広告クリエイターとして活動。2021年7月7日に鹿児島写真部MUZEを立ち上げ、クリエイターやアパレル・ハンドメイド作家・地元店舗とコラボ企画を行う。2022年『PASHA STYLE』認定クリエイター。鹿児島出身。
コメント