ミラーレスカメラのバッテリー寿命を長持ちさせてコスパを上げる方法!各メーカーごとの劣化度を調べる手順もご紹介します

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カメラマンの皆さんはバッテリーをいくつ持っていますか?撮影中にモニターが突然消えてしまう恐怖はカメラマンにとって怖いもの。

しかし、果たして高価な純正バッテリーをいくつも持っている人がどのくらいいるでしょうか。

純正バッテリーが高額なのに対してサードパーティ製のバッテリーは安い代わりに消耗が早く寿命が短いイメージがあります。

今回は年間50件以上のポートレート・記念撮影・商業撮影をしてきた私がミラーレスカメラのバッテリー寿命を長持ちさせてコスパを上げる方法と、各メーカーごとの劣化度を調べる手順をご紹介します。

この記事を読むことで大事な撮影時のバッテリー切れを回避する知恵を得ることができます。



目次
  1. 各メーカーごとカメラのバッテリー寿命(劣化度)を確認する手順
  2. ミラーレスカメラのバッテリーの仕組みを知る
  3. ミラーレスカメラのバッテリー寿命を長持ちさせてコスパを上げる方法
  4. 撮影時のバッテリー忘れや電池切れを防ぐ方法
  5. 知っておくと得する!リチウムイオン電池の豆知識
  6. 充電方法を見直して大事な撮影チャンスを逃さないようにしよう

各メーカーごとカメラのバッテリー寿命(劣化度)を確認する手順

カメラバッテリーの劣化度

カメラを購入した時に純正バッテリーが1つは付いているのですでに撮影でバリバリ使っている方が多いのではないでしょうか。

しかし、正しい保管と充電サイクルを回していないとすでに消耗している可能性があります。

まずは各メーカーごとの手引きに従ってお持ちのバッテリー劣化度をチェックしてみましょう。

私のCannon機バッテリー「LP-E17」は1年近く(少なくとも60回以上の使用→充電)使っていますが、全く劣化はありませんでした。



Cannonの劣化度チェック方法

まずはCannonカメラのバッテリー劣化度をチェックの手順から見ていきましょう。

①「MENU」
②「レンチマーク」
③「バッテリー情報」
④緑ランプ3つ(劣化していません)、緑ランプ2つ(少し劣化)、緑ランプ1つ(買い替え時期)

出典:cam.start.Cannon

 
緑1つの「買い替え時期」とはつまり消耗が激しいため新しいバッテリーへの買い替え時期であることをお知らせしています。

ちなみに純正バッテリー以外はカメラ側が正規品と認知していないため、残容量や劣化度を調べることはできません。

SONYの劣化度チェック方法

SONYの場合はα7Ⅲのマニュアルを見ましたが「劣化度」や消耗度を確認する方法はありませんでした。

電池残量の確認手順は以下。

①ホーム画面
②「アプリケーションボタン」をタップ
③「設定」
④「電池」(又は「端末情報」→「端末の状態」をタップ)
⑤電池残量が%表示されます。

出典:SONYサポート

 
劣化度を調べる方法としてはフル充電するまでの時間を測るとか、電流測定器のようなもので電圧の変化を調べれば目安にはなると思いますが現実的ではありません。

他のカメラメーカーの中ではもっとも勢いがあると言えるSONYですが、こういった細かい所は改善して欲しいですね。

Nikonの劣化度チェック方法

Nikonの場合はカメラ内で5段階の劣化度を用いて調べることができます。

①「MENU」
②「セットアップメニュー」
③「電池チェック」
④0(劣化なし)、1(やや劣化)、2(軽度の劣化)、3(中程度の劣化)、4(バッテリー寿命)

出典:Nikonサポート

 
4はすでにバッテリー寿命が来ているので即交換ですが、3も劣化が大きくなっているので買い替えを意識するタイミングだと思います。

富士フィルムの劣化度チェック方法

富士フィルムでもNikon同様に0~4の5段階で劣化度をチェックすることができます。

①「MENU」
②「基本設定」
③「バッテリー劣化度」
④0(劣化なし)、1(やや劣化)、2(軽度の劣化)、3(中程度の劣化)、4(バッテリー寿命)

出典:FUJIFILMセットアップメニュー

 
バッテリーの劣化度が大きいほど消耗が早くなるため、メーカー側も新しい電池に交換することをおすすめしています。

Olympusの劣化度チェック方法

残念ながらOlympus機でもハイエンドモデル以外ではバッテリー劣化度を調べる方法はありません。

劣化度を調べることができる対象機は「OM-D E-M1 MarkⅡ」のみ、5段階で消耗度を調べることができます。

①「MENU」
②「カスタムメニュ-J2」
③「電池設定」
④緑ランプ5つ(劣化なし)、緑ランプ4つ(やや劣化)、緑ランプ3(軽度の劣化)、緑ランプ2つ(中程度の劣化)、緑ランプ1つ(バッテリー寿命)

出典:GANREF

 
Olympus側がWEB上で公開していない情報ですが「GANREF」ではカスタマーセンターに問い合わせて確認したとのことでWEB記事上に掲載されているモニタースクショ画面で確認できることから事実であると推測されます。

また、私が持っているミドルクラス機「OM-D EM-5 MarkⅡ」では電池残量と劣化度を調べることができなかったため正しい情報だと言う裏付けになりました。

LUMIX・Ricoh(PENTAX)の劣化度チェック方法

現時点ではLUMIX最新機種の「GH5シリーズ」を見ても劣化度をチェックする手順が記載されていないことから調べる方法はないと判断いたしました。

Ricoh(PENTAX)も同様に調べる方法はないと思います。(※もし方法を知っているユーザーさんいたらご教授下さい)

ミラーレスカメラのバッテリーの仕組みを知る

バッテリーの仕組み

ここではそもそもミラーレスカメラに使われているバッテリーの仕組みについておさらいしておこうと思います。

知ってるいると消耗や過充電に対する意識も変わると思いますのでぜひ覚えておきましょう。



リチウムイオンバッテリーとは?

使い捨ての単三電池などを「一次電池」と呼ぶのに対して繰り返し充電して使える「二次電池」には以下のようなものがあります。

・ニカド電池(Ni-Cd電池)
・ニッケル水素電池(Ni-MH電池)
・リチウムイオン電池(Li-ion電池)

 
この中でもリチウムイオン電池はエネルギー密度が高く電力を多く消費する一眼レフ、ミラーレス、ビデオカメラではもっとも多く使われているタイプになります。

リチウムイオンの特性を引用すると、

「継ぎ足し充電を行なっても容量低下がないという特徴があります。
使わずに放っておくと少しずつ放電してしまう自己放電も他の電池より少なく、常温1ヵ月で5%以下といわれています。

ただし、満充電状態で保存すると劣化しやすく、また、極端な過充電や過放電状態になると、場合によっては電極が不安定になり激しく発熱するため、破裂したり発火したりする危険性があります。」

出典:CIPA(カメラ映像機器工業会)

つまり、一回満タンに充電すれば放電して電池残量が減ることは少ないけど、デメリットとして使わないまま置いとくと劣化していきますよ!ということ。

純正バッテリーと互換バッテリーの違い

リチウムイオンバッテリーの劣化の仕組みは前章でも紹介したように「満充電状態で保存すると劣化しやすい」こと。

では、純正バッテリーとサードパーティ製の互換バッテリーではどういう違いがあるのでしょうか。

【純正バッテリーの場合】
純正バッテリーが高価な理由はカメラ側が正しいバッテリーですよ!と認識して残量や劣化度を正しく表示してくれること。また満タンに充電するとこれ以上、過充電にならないよう制御する仕組みがある。

【互換バッテリーの場合】
互換バッテリーが安価な理由はメーカー公認ではないためバッテリー側の情報がカメラに共有されないこと。そして満タンになっても過充電する恐れがあるため破損しやすく劣化も早い。

 
このような違いがあるため値段も倍以上違うことが多く、仮に互換バッテリーでカメラが破損してもメーカー保証の対象外になるなどのデメリットがあります。

こうなると正論っぽく「皆さん、純正バッテリーを使いましょう!」と言っても実際はお金がかかるわけですし、面白くないので敢えて利用価値を見つける方が得策。

現実はカメラマン側としてはバッテリーごときにお金をあまりかけたくないのが実情なので、互換バッテリーを使っているカメラマンさんも多いと思いますが、正しく管理すれば十分利用価値があります。

その辺りは次章で詳しくご紹介していきます。

ミラーレスカメラのバッテリー寿命を長持ちさせてコスパを上げる方法

パワー充電

ここからはバッテリー寿命を長持ちさせてコスパを上げていく方法を7つご紹介します。

うまく運用できれば物にもよりますが3年~5年は電池の心配はしなくても良いと思います。

ちょっとした知識と工夫でコスパ良く運用してもっとも大事なレンズ購入に予算を充てていきたいですね。



高価な純正バッテリーは1つで充分。互換バッテリーを活用する

カメラ購入時に手にした純正物は1つでも大丈夫で、互換バッテリーをサブとして使うもっともベターな方法です。

撮影スタイルや動画・静止画、ストロボ使用の有無によってバッテリー消費量は変わってきますが、私の体感では自動スリープ機能をOFFにしておいても2~3時間くらいの静止画撮影なら電池切れの問題はありません。

私の使っている「LP-E17」の場合、商品仕様としては「300~500回」のフル充電が可能なので月10回使用なら「10回 × 30ヵ月」は最低使える計算に。

月20回使用の場合は「20回 × 15ヵ月」は最低使えるラインで多ければ25ヵ月は使えるはずですよね。

 
もちろんこの上限を上げるか下げるかは管理の仕方次第ですが、毎回純正バッテリーだけ使っていると消耗も早いし長時間撮影では電池切れの心配が出てきます。

おすすめは2個パックの互換バッテリーを買って「短時間撮影の場合は互換バッテリー」、「長時間やストロボを使う場合は純正バッテリー」という形が理想。

短時間撮影でちょっとしか電池残量が減らないのにまた純正のフル充電してしまうと寿命が近づくためですね。

元々、互換は壊れてしまっても良い前提なのでとにかく「純正バッテリー」に休ませるため3つのバッテリーで運用するのが最善です。

ダミー充電器を使ってモバイルバッテリー運用に変える

違う記事でも紹介しましたが「モバイルバッテリー」「ダミー充電器」を活用すれば純正バッテリーを使わずに長時間の撮影が可能になります。

モバイルバッテリーは色んな種類がありますがおすすめは「cheero Power Plus3」。


cheero Power Plus 3 13400mAh 大容量 モバイルバッテリー iPhone&Android対応 2ポート Auto-IC機能搭載 (ホワイト) CHE-059-WH

こちらは245gと軽量ながらiPhone8なら4.5回分はフル充電できるパワーがあるので星空撮影をするときも一晩中使うことができます。

もちろんスマホ充電しながらカメラバッテリーとして運用できるので毎回バッテリーをたくさん充電しなくてもこれとダミー充電器を組み合わせれば色んなシーンで活躍します。

ちなみに「ダミー充電器」とはバッテリー型のアダプターのようなもので、バッテリーパック形状によって異なるので「USB電源アダプタ供給ケーブル」や「カプラー」という名前でググってみると良いでしょう。

コスパ的にも優れていてモバイルバッテリーが4000円前後、ダミー充電器も2000円以下で買うことができるので純正バッテリー1個買うのと同じくらいの価格で揃えることができる優れモノですね。

充電時間は約8時間で推奨使用回数は500回なので寝る前にコンセントに差して朝起きてから抜けばちょうど良い塩梅になります。

デメリットはケーブル接続するので三脚から取り外して使う場合はシャッターを切る時の手かせになる点でしょうか。

バッテリー個数が多ければ必然的に寿命は伸びる

先ほどの話しと通じていますがバッテリー個数が単純に多ければ寿命の心配は相対的に低くなっていきます。

満充電の状態を避けて正しく保管しておけば劣化するリスクは少ないため、回ってくる出番が少ないほど寿命は伸びる訳ですね。

しかし、カメラ1台につきバッテリー3つでの運用がベストですがカメラ1台ではなく2、3台所有するカメラマンさんも多くいるでしょう。

そんな時は同じバッテリーパックばかり集めても規格が違うカメラには入らないなんてことはザラなので、モバイルバッテリーとの併用が生きてきます。

モバイルバッテリーならUSB端子とmicro USB端子が付いているのでダミー充電器ケーブルだけ変えてしまえば同じように使える訳ですからね。

バッテリーをカメラに入れっぱなしにしない

カメラを使う頻度が少ない方はとくに気を付けて欲しいのが「カメラに入れっぱなし」にすること。

バッテリーには金属の端子がありますがこれがカメラ側の端子とくっついた状態のまま放置すると「過放電」になってしまい、バッテリーに少しずつ目に見えない負荷がかかっていきます。

残0%になった時点で寿命にダイレクトに作用してしまうので注意が必要でしょう。

例えるなら遊戯王のカードゲームで自分の手札がフィールドに出ていないと、本来なら相手の攻撃をしのぐため手札のキャラが受けてくれるはずのダメージががプレイヤーに直接ダメージを与えてしまうのと同じ状態。

 
私も1年で60回以上のフル充電と使用を繰り返していますが毎回、撮影終了後はバッテリーをカメラから取り外しています。

取り外したバッテリーは充電器にセットして残0%なら軽く充電、残があればそのまま充電なしで防湿庫に保管していた賜物だと思うのでこのクセを身に付けることをおすすめしますね。

過充電や0%(ゼロ)と100%の充電状態を防ぐ

先ほども少し触れましたがリチウムイオンバッテリーのもっとも避けるべき状況はカメラに入れっぱなしで起こる「過放電」、そして充電制御できないままずっと充電し続ける「過充電」、そして使い切った後や満タンの状態。

すぐカメラを使用する場合は100%満タンのままでも良いのですが、そのまま保管してしまうのはタブーです。

私も過去にビデオカメラのバッテリーを本体に入れっぱなしのまま数か月後に充電してから使用しましたがほんの5分ほどでバッテリー切れになったことがあります。

場合によっては過充電や過放電による形状劣化で破裂や爆発するケースもあります。

スマホや3DS、switchでよく電池パックが膨張して今にも破裂しそうになるのを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

寝るときに残80%くらいでもスマホ充電する方がいると思いますが、あれは浅い充放電を繰り返していて劣化の原因になるため電池を使い切る前に充電するのがおすすめ。

0%と100%を避けるもっとも良い方法は撮影中でも「電池切れになるまで使用せず、残り1/3ほどになったら取り替える」こと。

保管は高温多湿を避ける

ここまで読んできた方はだいたいお分かりと思いますがバッテリーの保管方法についてです。

もっとも望ましいバッテリー保管方法は以下。

・必ずカメラからバッテリーを取り出す
・高温、多湿となる場所を避けて保管する
・乾燥剤と一緒に保管するのが望ましい

 
これはNikon「カメラとバッテリーの使用上のご注意」から引用したものですが、どの情報を見てもリチウムイオンバッテリーに関してはこの保管方法が推奨されています。

また、乾燥剤があると湿気を吸って劣化を防いでくれるので理想の形は防湿庫(フタが密閉するプラ容器)でカメラ、レンズに加えてバッテリーも単品で保管するのがベスト。

また可能なら端子カバーでバッテリーの金属端子を覆ってあげるとより高い効果が得られるでしょう。

充電時間は2~3時間。充電開始は当日朝が望ましい

一眼レフやミラーレスカメラのバッテリーパックは同じメーカーでも形状や仕様が異なり、充電時間も違ってきます。

お使いのカメラマニュアルを参照すると良いと思いますがCannonユーザーの目安としてはミドルクラス機なら「120分~150分程」、ハイエンドモデル機ほど充電時間が長くなる傾向があり「150分~180分」。

調べてみるとSONYαシリーズと富士フィルムXシリーズは各メーカーの中でも最長の「285分~300分程」。

しかし、夜普通に寝るときにバッテリー充電スタートしたまま寝るのは劣化を考えるといささか不安がありますよね。

理想は早朝の充電で午後から撮影スタートなら間に合いますが、午前中から移動や撮影開始になる場合は満充電は諦めて半分ほどでも良いのではないでしょうか。

互換バッテリーやモバイルバッテリーを活用すれば長時間の撮影でもある程度はカバーできると思います。

ただし、動画ユーザーはこの限りではないのでしっかり満充電して撮影に臨みたいところですね。

撮影時のバッテリー忘れや電池切れを防ぐ方法

カメラにバッテリー装着

楽しみにしていた撮影当日にまさかのバッテリー忘れ。

「あれ、、嘘、バッテリー忘れた、、」

私も大事な日にバッテリー忘れしてサブカメラで撮った経験がありますが、こういった事態を避けるためにも普段から予防策をとっておくことをおすすめします。



カメラバッグを整理して収納場所を定位置化する

まず一番最初にできることはお持ちのカメラバッグを整理すること。

カメラとバッテリーがごちゃごちゃに入っていたりマジックテープの仕切りが機能していない方もいるのではないでしょうか?

「カメラはここ」「レンズはこっち」「バッテリーはここでSDカードはあそこ」といった具合に定位置を決めてしまえばある程度の忘れ物は予防できると思います。

よく撮影現場に持って行くのを忘れてしまうものには、

・ストロボコマンダー
・SDカード
・レンズフィルター
・クリップオンストロボ用単三電池
・マウントアダプタ

 
こういった日常的にいつも使わない物はうっかり忘れてしまうことがあります。

撮影が楽しみであればあるほど「どうやって撮ろうかな」と意識が、ロケーションにいきがちなので仕方ないと言えば仕方ないのですが。

忘れ物が多い方はまず整理整頓を心がけましょう。

モバイルバッテリー型の充電器を常に持参する

日常から出かけるときにモバイルバッテリーを持っているとカメラのバッテリーパックを忘れても「ダミー充電器」と併せて持参するようにしておけば最悪のケースを回避できます。

これは前項でも触れたところですがカメラを起動させるには純正バッテリー、互換バッテリーのほかに「モバイルバッテリー型の充電器」があります。

これは本来ならスマホを充電する用途ですがこれにプラスして「ダミー充電器」があればバッテリーパックの代わりとして長時間の撮影にも耐えられるでしょう。

スマホで調べものしたりインスタ見たり動画撮る方は電池消耗が早いですよね。

日常からモバイルバッテリー型の充電器を持ち歩いていればいざ!という時も何かと役に立つので便利です。

カメラバッテリー用ホルダーやケースを準備する

その他の案としてはハイエンドモデル機ではよく見かける「バッテリーグリップホルダー」と呼ばれるバッテリーパックを2つ収納してカメラ底面にある下穴ネジに固定するものがあります。

長時間の撮影になりやすいスタジオ撮影ではお馴染みで「縦グリ」と言われていますがその他にも動画撮影などでよく使用されているのを目にしますね。

上の写真はCannon用はEOS 8000DやkissX8専用のグリップで単に電池が増えただけでなく、カメラを90°傾けて撮影する「縦写真」ではグリップが安定して撮影しやすくなるなどのメリットがあります。


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そして、忘れ物を防ぐ方法としてバッテリー収納用の専用ケースがあるのでこちらを活用してカメラバッグの準備をすると忘れていることに気付きやすくなりますし、電池の劣化を防ぐことも可能ですね。

専用のケースが買えないという方は100均でも良いので透明のプラスチックケースがあれば代用できると思います。

知っておくと得する!リチウムイオン電池の豆知識

リチウムイオン電池

最後にリチウムイオン電池に関する都市伝説みたいな話しがけっこう出てきましたので豆知識として紹介しておこうと思います。

一応しっかりと調べてはありますがもし違うよ!という声がありましたがお知らせください。



バッテリー電池の復活は嘘

カメラのナニワさんのWEBページで面白いものを見つけました。

2003年に販売されたコンタックスの年代もの「SL300R T」のバッテリーパックがイカレてしまっているにも関わらず旧型バッテリーは販売なしでどうにか使えないかと試みる、というもの。

バッテリー復活を願って施した手段をまとめると、

①コンセントにACアダプターを差し長時間の充電 → 【結果】×
②コンセントの抜き差しを何度も繰り返す → 【結果】×
③半日ほどバッテリーを日向に干し → 【結果】×
④丸1日冷蔵庫の冷凍室へし → 【結果】×
⑤最後にもう一度ACコードにつなぎ約2日充電 → 【結果】〇

出典:カメラのナニワ

 
最後は奇跡的に通電してカメラが起動したそうです。すごい執念ですね。

しかし、その後20~30カットで電源が落ちてしまったようです。

原因は不明ですがわずかに通電してチャージされたのかなと思いますが、いずれにしても完全復活したぞ!という情報はどこにもなくむしろ絞り出して使えたという表現が正しいかもしれません。

ただし、バッテリーは水濡れすると爆発する危険があるのでバッテリーの復活に挑戦する方は自己責任でお願いしたいですが、個人的には時間のムダかなと思います。

旅行や移動で飛行機を利用するときは100wh以下ならだいたいOK

旅行や遠出、出張など飛行機を利用するときはリチウムイオン電池のバッテリーパックはどのように扱えば良いかご存知でしょうか?

リチウムイオン電池はスマホ、カメラ、ゲーム機、DVDプレーター、音楽プレーヤー、スマートウォッチ、ドローンなど最新の電子機器には必ずと言ってよいほど使われています。

リチウムイオン電池の最大のメリットは高い電圧を短時間で充電できる点ですが、反対に言えばそれだけ発火しやすい要因にもなり得るわけですね。

そのため、多くの国内線・国際線では荷物として預けるのはNG、機内持ち込みならOKというルールがあります。

同様にモバイルバッテリーもこれに該当しますが、本体からバッテリーを取り外して保管することが義務づけられています。

厳密に言うとJAL、ANA共に「ワット時定格量(Wh)が100Wh以下のものは機内持ち込み」が可能ということ。

160Whを超えるものは持ち込みできませんが条件付きで「100Whを超え160Wh以下のものは2個までであれば持ち込み」。

ここでいう「ワット時定格量(Wh)」はANAが下のように定義付けしています。

「ワット時定格量(Wh)=定格容量(Ah)×定格電圧(V)」

※「定格容量」がmAhの場合は、mAhを1000で割ると「Ah」の値となります。

出典:ワット時定格量値の算出方法

 
Cannonのハイエンドモデル「EOS R5」のバッテリーパックLP-E6NHの例で見てみるとスペックが2130mAh、DC7.2Vのため、

①2130mAh ÷ 1000 = 2.13Ah
②2.13Ah × 7.2 = 15.336wh

 
このように100Whを超えるリチウムイオンバッテリーと言うのはおそらくミラーレスカメラには存在しないでしょう。

飛行機を使って遠距離移動するときはあらかじめ調べておくことをおすすめします。

カメラの充電器やバッテリーなしは買い取り価格が下がる?

最後はカメラ付属のバッテリーがないと買い取り価格が下がってしまうのか?というお話。

これは買い取りしている店舗さんによって評価基準が異なると思うので一概には言えませんが市場にたくさん流通している機種であればそこまで大きな減額はないのかな、と思います。

現状でバッテリーがなくてもたくさんバッテリー中古を抱えていれば動作確認も問題ありませんし、中古バッテリーを付けて中古品として再販売できますからね。

ただし、市場にあまり出回ってないオールド機種はバッテリー自体が希少なので、動作確認すら難しくなるため渋られることが予想されます。

ヒカカク」調べによると減額されやすい保証書やUSBケーブルよりも大きな大幅減額になる要素が「バッテリー」「充電器」で最大5000円ほどひかれてしまう可能性があるとしています。

逆に言えば中古バッテリーを買って付属させてから売却すれば大幅な減額はないと思いますが、売値と買値のバランス次第でしょうか。


充電方法を見直して大事な撮影チャンスを逃さないようにしよう

夕焼けの撮影

今回はミラーレスカメラのバッテリー寿命を長持ちさせてコスパを上げる方法と、各メーカーごとの劣化度を調べる手順をご紹介しました。

いずれも予算があれば問題ない話しなんですが実際にはそう上手くバッテリーに予算を割けない方が多いと思います。

もっともコスパ良いのは純正バッテリーと互換バッテリー、加えてモバイルバッテリー型の充電器を併用すること。

そして劣化しないようリチウムイオン電池の特性を踏まえて上手に充電、保管を行うことが最善ではないでしょうか。

今回の記事がミラーレスカメラのバッテリー運用で悩んでいるカメラマンさんの参考になれば幸いです。


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