周りの友達や知り合いがポートレートを撮っているのを知ってる!という方がいると思います。
しかし、いざこれから始めようと思ったら遅いんじゃないか?とか、何から始めたら良いか分からないという方もいるのではないでしょうか。
とりあえず、、自分を映えさせてくれるならやってみたい。。
今回はこれまで写真部MUZEで培ってきたポートレートモデルになる方法、カメラマンとの接し方について、そしてモデル活動する上での注意点や有償モデルになる方法をまとめてご紹介します。
今からポートレートモデルを始めるのは全然、遅くありません。むしろ、これから自分発信していく時代に必須のスキルを磨くこともできます!
この記事を読むことで以下のような悩みを解決することができます。
・ポートレートモデルってどうやったらなれるの?
・モデルって危ない事があるって聞くけどどうなの?
・有償でギャラを貰うモデルになるには?
これまで、写真部MUZEを通じてポートレートモデルを始めて、今では複数人の方が有償モデルとして活動しています。これまで培ってきたノウハウを知ることができるので最後まで読んで頂けたら幸いです。
マタニティフォトをきっかけにポートレートモデルに転身したAyaさん。「【保存版】現役ポートレートモデルに直撃!ママになった被写体モデルの日常と結婚してもモデルを続ける方法を教えて頂きました。」ではポートレートモデルを始めたキッカケ、家庭と子育てを両立しながらモデル活動する秘訣を教えて頂きました。
モデルの活動の場として有償でカメラマンを集めた撮影会というものがあります。「被写体モデルの基本ポージングのバリエーション17種類を伝授!撮影会のギャラ相場や本音まで裏側を教えて貰いました。」ではプロモデル音々さんに撮影会モデルの気になるギャラや裏側、ポージングの基礎を教えて頂きました。
ポートレートモデルとはどんなもの?
出典:Instagram
ポートレートモデルとは、果たしてどんなものなのでしょうか?
何となくSNSで見たことがある方や出来上がりのイメージは分かっていても、実際にどのようにして撮っているのか?どんな過程があるか想像つかないものだと思います。
『ポートレートとは肖像画や肖像写真の意味で、人物を主な被写体とした写真のことをいいます。一般的には、望遠レンズなどを使って背景をぼかして省略し、背景から人物を際立たせるような写真がポートレートとしてよく撮影されます。』
出典:CANON iMAGE GATEWAY
写真には通常、被写体(風景・人物・動物・草花など)がありますが、ポートレートは人物をメインにしたもの。
成人式や七五三はありのままの成長の記録として撮影するものですが、ポートレートは人物の魅力を映えさせた写真のことです!
ポートレート撮影の裏側ではこんな過程があります。
【ポートレート写真が出来上がるまで】
・モデルとカメラマンがコンタクトを取る
・作品イメージを共有して衣装、ロケーション、ヘアスタイルを決める
・撮影した写真の用途を共有する
・撮影時間は2~6時間ほどが一般的
・モデルは有償、無償の場合がある
・撮影した写真はカメラマンがレタッチしてモデルに共有
・完成した写真はSNS、写真展、フォトコンテストで使用される
プロの現場であれば撮影前からクライアントやスタッフ間で入念な打ち合わせが行われ、撮影時間も長時間になったり、ロケーションをいくつも回ったりと1枚仕上げるのに相当な時間を要します。
真冬の屋外撮影はやばい。。
上級のカメラマン・モデルになると、プロアマ問わず、時間と手間をかけて大切に1枚1枚仕上げており、SNSでハッと目を引くような素晴らしい写真はこのような手順を踏んで、制作されています。
【モデル向け】2023年最新のポートレートモデルになる3つの方法
出典:unsplash
ここからはモデル未経験の方向けに、ポートレートモデルになるおすすめの方法を3つご紹介します。
写真の出来はモデルもそうですが、カメラマンの腕によるところが大きいため、より魅力的なカメラマンを探すことも重要です。
①SNSで自分を発信してみる
出典:unsplash
まず、誰もができる方法で、逆にもっとも重要なポイントでもある”自分を発信する”こと。
特に写真と関わりの深いInstagramを利用している人は、年々ユーザー数が横ばいと言われていますが40代未満ならアカウントを持っているのではないでしょうか。
発信する際のポイントは以下。
・TOP画は本人写真が良い
・プロフィールに居住地と経歴を記載する
・ストーリーズハイライトに(①カメラマン募集している旨、②撮影可能日、③条件)を記載
・投稿には自分の顔や全身が分かる写真を載せる
・投稿には#〇〇モデル(例:鹿児島モデル)、#カメラマン募集タグを付ける
ここをクリアしていればカメラマン側は「モデルとしてオファーできそう」と判断できます。
私が鹿児島でモデルを探す時も、「えっ!同じ地域にこんな素敵なモデルさんいるんだ!」って感じからオファーをさせて頂いています。
プロフィール欄に経歴がなければ興味のあるモノ、趣味を書いておくと良いでしょう。
逆にもっとも重要なポイントでもあるとお伝えしたのは本格的にモデル活動していこうと考えている方にとってInstagramは欠かせないツールになります。
有名なプロカメラマンも同じようにInstagramから被写体を探している場合があるためです!
昨日まで身近にいたモデルさんがある日、突然有名なカメラマンさんに撮られて世間から注目されお仕事に発展するパターンがあり得るからですね。
まずは、しっかりとプロフィールと写真を充実させ、どんな人が見ているか分からないという視点から丁寧に作っていきましょう。
②知り合いのカメラマンに撮ってもらう
出典:unsplash
ポートレート未経験の方にとって、自分を魅せる写真がないというのはハンデキャップを背負っているのと同じ。
最新のミラーレスカメラで撮影した写真は、スマホ自撮り写真とは一味も二味も違います。
・完全初心者でも安心して撮って貰える
・初対面の男性に撮ってもらうより身の危険が少ない
・ポートレート撮影の雰囲気を知ることができる
・Instagramの素材写真が増える
・カメラマンは練習になる
写真素材がないモデルさんにとっては相手がアマチュアカメラマンでも何枚かに1枚は良い写真があるもの。
相手がアマチュアカメラマンなら相互無償でお互いにメリットがあるため、初回はアマチュアカメラマンにお願いすると良いと思います!
お互い知り合いであればお願いしやすいですし、ポージングに挑戦したり撮影自体を楽しむことができるのではないでしょうか。
プロカメラマンにDMでいきなり「撮って下さい!」はなかなか相手にされない。。
最近はどの家庭にも一眼レフやミラーレスカメラが普及しているので、同じ地域にカメラを持っている人をリサーチしてみましょう。
③写真部やサークルなどコミュニティに属する
出典:unsplash
撮って欲しいけどなかなか身の回りにカメラマンさんがいない、でも知らない人に声かけれない。
そんな方は、地域にある写真部やサークルに所属する方法がおすすめです。
・同じポートレートモデルの知り合いができる
・色んなカメラマンと知り合える
・モデルの楽しさを仲間と追求できる
・地域の撮影ルールやブラックリスト情報が手に入る
・写真展や個別案件情報を知ることができる
写真部やサークルに属することで同じポートレートモデル仲間ができると、情報交換したりモデルさんを介して色んなカメラマンさんと知り合うことができます。
1人でやるより仲間がいた方がモチベーションは爆上がり。。
また、”被写体モデル”は、とても独特な文化層であり、カメラマンに男性が多いことから男女のトラブルは実際にあります。
これまで写真部MUZEを約1年半運営してきてそう言ったトラブルに直面したり、対処に追われることもありました!
ただし、ポートレートに限った話しではなく学校・職場・恋愛など色んなシーンで男女のトラブルはつきもの。
思ったことを男性に伝えるのが苦手で不安があるという方は是非、写真部やサークルに所属してみることをおすすめします。
【カメラマン向け】2023年最新のポートレートモデルを上手に撮るコツ
出典:unsplash
今度は視点を変えて、反対にカメラマン向けにポートレートを上手に撮るコツをご紹介します。
これまで、風景やスナップを撮ってきたカメラマンさんにとってポートレートは生身の人間を相手にするわけですので、ひたすら黙々と撮るわけにはいきません。
最低限のコミュニケーションや撮りたいイメージのすり合わせが重要です。
①コミュニケーションは必須
出典:unsplash
世の中には男性カメラマンさんの割合が多いと思いますが、女性モデルに依頼する場合は一定のコミュニケーションスキルが必要になります。
【コミュニケーションが必要な理由】
・モデルと撮りたいイメージの共有を図るため
・モデルがリラックスして撮影にのぞめる
・撮影中に撮った写真が良いかどうかポージング中のモデルには判断がつかないため
・今後の「カメラマン⇔モデル」の関係性を作るため
まず、大前提として良い写真を撮るためには撮りたいイメージの完成図を、カメラマン・モデルのそれぞれが共有しておく必要があります。
異性が苦手と言う方は会話するのに緊張するかもしれませんが、極度の緊張状態ではモデルさんの方が困惑してしまうもの。
スマートな対応じゃなくても、何考えてるか分からない人より一生懸命に接してくれる方が好印象だわ。。
人物ポートレートに挑戦したいと思っている方はモデルと気心知れた関係でない限り、コミュニケーションはセットで付いてくるものと思っておきましょう。
②構図を活用する
初めてポートレートに挑戦する方でも”構図”の存在は知っている方が多いのではないでしょうか。
構図はあらゆる建築・街並み・広告等に活用されていますが、この構図を使うことで印象的な写真を撮ることができるようになります。
【構図を使うメリット】
・写真が引き締まる
・人が見たとき「あっ、なんかキレイ!」を実体化できる
・撮りこぼれが減る
・引きの写真が撮れる
広告でも使われている”構図”では、より人の脳に強い印象を与えるためしばらく記憶していたり、気になってしまうよう計算されています。
写真でも同様に、たくさんある写真の中から人が見たとき「なんかキレイ!」という抽象的なイメージを、構図によって実体化しやすいといったメリットがあります!
また、これは個人的な意見ですが、寄り(望遠)が多いポートレートの中で構図があることで”引き(広角)”の写真が撮りやすいなぁという印象があります。
撮り慣れていない方はまずは構図から入るとポートレートが楽しくなります。
③ライティングや自然光を生かす
出典:unsplash
ポートレート(スナップ除く)では、光の具合がとても重要になります。
メインの被写体が人物であるのに対して、人物よりも背景の方が明るくなってしまうと視線が削がれてしまうためですね。
【ポートレートで光を扱う方法】
・時刻を考えて太陽がどの位置にいるか常に把握しておく
・順光、半逆光、逆光とモデルに当たる光の位置を調整する
・日中シンクロや光を足したいときはストロボやレフ板を使う
特に逆光の場合は一眼レフやミラーレスとは言え、顔が暗くなってしまいがちなのでレフ板で太陽光を顔に当てるか、反対に逆光シルエットで撮るなどの選択肢になるでしょう。
特に朝陽や夕陽の幻想的な自然光は何してもエモい。。
ポートレートの光についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事で詳しくご紹介しています。
ポートレートモデルを行う上で知っておきたい注意点
出典:unsplash
ここからは、初心者モデルさん向けに撮影におけるトラブルを回避するための注意点をご紹介します。
これまで、1年半近く写真部MUZEを運営してきましたが、実際にトラブルがあった事例や、特定のカメラマンにおけるセクハラ事例を目にしてきました。
しっかり、対策しておくことで回避できると思いますので、不安の多い方はしっかり読み込みましょう。
カメラマンと1対1の個室は危ない!初対面は人がいる屋外で
出典:unsplash
まずは、大前提ですが知り合いでもない初対面のカメラマンさんと、密室での撮影はNG。
基本的に、初対面で密室に誘うカメラマンの方もどうかしてると思いますが!
ここで言う密室とは「ホテル・ラブホテル」の類であり、レンタル撮影スタジオ、撮影許可の下りた屋内建造物は別。
後者はより良い作品作りのために必要な環境であって、完全に密室になる可能性が少ないためです。
【初対面で密室が危険な理由】
・出会い目的でモデル依頼するカメラマンがいる
・依頼を受けてくれたらその気があると勘違いするカメラマンがいる
・撮影と偽ってデート気分で過ごそうとするカメラマンがいる
・過度な露出を求められることがある
・モデル側から撮影の中断、終了を言い出しにくい
・身の危険を感じることがある
上記はいずれも私が実際に、所属モデルから聞いた話しやコミュニティの中で共有している実在の人物です。
いずれにしても女性1人でいきなり初対面の人と密室で会うこと自体が、私生活でもそんなシーンが無いように撮影依頼であっても同じです。
せっかくのモデルへの憧れが嫌な思い出にならないよう、しっかりとリスク管理をした上で撮影にのぞむことを強くおすすめします。
写真の使い方のトラブルが多いです!事前に確認しておきましょう
出典:unsplash
写真の使用用途や権利については、正直とても面倒なことが多いのがポートレート写真です。
友達・恋人同士なら撮り合った写真をSNSに載せようがプロフィール写真にしようが何の問題にもなりません。
ただし、もともと他人同士の関係性なら、事前に使用用途を明確にしておく必要があります。
【ポートレート写真の権利】
・撮影者に著作権が付与される
・モデルには著作権はないが、顔が映っているため肖像権が付与される
・たとえ貰った写真だとしても著作権は撮影者が保有している
・著作権があるからと言ってモデルに無断で掲載、フォトコン応募することはできない
つまり、撮ったカメラマン側と撮られたモデル側にはそれぞれイーブンの権利があるわけですが、相互の同意がないとSNS掲載したり、応募したりできないということ。
初心者モデルさんにとって難解なルールがある訳ですが、間違いない方法は”掲載したい場合は都度、連絡を入れておくこと”に尽きると思います。
ポージングやスキルが上達してきたら撮影会や有償モデルになれる?
出典:unsplash
ある程度、撮られ慣れてくると得意なポーズや角度、他人からの評価を分析できるようになります。
そこで、私がいつも周りの学生・所属モデルさんにおすすめしているのが”有償モデル”になること。
その理由は以下。
・趣味撮影と違ってギャラが貰える
・適度な緊張感(ストレス)にさらされる
・モデルに対するプロ意識が芽生える
・ポートレートモデルは私服衣装にお金がかかる
・相手の満足度を測ることができる
基本的に、ポートレートモデル活動はハマればハマるほどファッションにお金がかかることが多く、収入の少ない学生には維持が難しくなります。
めっちゃ映える可愛い服あるんだけど、誰か買ってくれないかしら。。
また、ダラダラと趣味感覚でモデルするのと、お金を貰ってプロ意識を持ちながらモデルするのとではまるで得るものが違います。
【有償モデルとして働く方法】
・撮影会主催のグループに所属
・個人で撮影会主催
・個人で1対1で撮影を受ける
・モデルマッチングサービスに登録する
最近はYoutubeやTiktokを通じて投げ銭制度でお小遣いを稼ぐインフルエンサーもいますが、ポートレートモデルの場合は生身の撮影のためオンラインでの活動は難しいでしょう。
そのため撮影会に参加・又は主催、モデルマッチングサービス(「Remember」がおすすめ)、個人の1対1で撮影を受ける方法がおすすめ。
撮られることに慣れてきたら次のステップとして是非、検討してみましょう。
iPhoneやAndroidスマホでポートレート撮影はあり?
出典:unsplash
最近、発売された「iPhone14」と「14 Plus」の売れ行きが不調と言われているそうですが、「13 PRO」以降のiPhoneはカメラ性能が抜群に良くなりましたよね。(2023年にはiPhone15が発売されるそうで、機能面が楽しみですね。)
【「13 RPO」に搭載された機能】
・ポートレートモード
・マクロ撮影
・LiDAR
・望遠カメラ
・Apple ProRAW
・像面位相差AF
最新のミラーレスフルサイズ一眼とまではいきませんが、コンデジに匹敵する性能を保有しています。
この機能を日常的に持っているユーザーはおのずと「ポートレートもiPhoneで…」と考えるのはごく自然なこと。
Googleマップで場所検索して口コミ見て、iPhoneで撮影、RAWデータをアプリで読み込んでiPhoneでレタッチ、なんてことが現実に出来るわけですからね!
私がAndroidユーザーなのでiPhoneでのポートレート撮影に挑戦したことはありませんが、Androidでも十分良い写真は撮れます。
この辺りは2023年の課題としてiPhoneやAndroidを使ったイベント企画もしてみようかなと思っています。
ポートレートモデルを通じて自分を発信しよう!
出典:unsplash
今回はこれまで写真部MUZEで培ってきたポートレートモデルになる方法、カメラマンとの接し方について、そしてモデル活動する上での注意点や有償モデルになる方法を網羅的にまとめてご紹介しました。
これから始めるのに遅すぎるなんてことはなく、むしろ鹿児島のような地方都市ではカメラマンの数に対してモデルは少ないように感じます。
自分を発信する時代にあって、一つのきっかけとしてポートレートモデルのスキルを磨けば、仕事や私生活においても有利になること間違いなしです。
是非、2023年は飛躍の年として新しいことに挑戦していきたいものです!
今回の記事が、これからポートレートモデルをやってみたい方の参考になれば幸いです。
鹿児島写真部MUZEでは「ポートレート撮影体験」「フォトウォーク」「写真展」等のイベント開催を行っており、楽しい撮影を楽しもう!を合言葉に撮影技術の向上・モデルマッチング・地元観光応援を目指した企画を行っています。
前回、前々回と参加してなかった初心者さんでも気軽に参加することができるので、皆さんの部員応募やイベント参加をお待ちしています。
部員参加は下記、入部フォームから簡単にお申込みすることができます。たくさんのカメラ写真好きの皆様とお会いできることを楽しみにしております!
■無料・モデル入部ホーム■
カメラを始めてわずか半年でプロモデル、テレビ局タレントの撮影を担当する。ポートレート撮影や企業撮影のほかWEB広告クリエイターとして活動。2021年7月7日に鹿児島写真部MUZEを立ち上げ、クリエイターやアパレル・ハンドメイド作家・地元店舗とコラボ企画を行う。2022年『PASHA STYLE』認定クリエイター。鹿児島出身。
コメント