エモい写真ってどうやったら撮れるの?
このような方向けの記事になります。
Instagramで見かけるエモい写真って憧れますよね?自分も撮ってみたいけどどうしたらいいか分からない。撮り方を知りたい方は多いのではないでしょうか。
今回はカメラを始めて半年でプロモデルやテレビ局タレントを撮影した私が、エモい写真を撮る方法やおすすめ加工アプリを解説します。
この記事を読むことでエモい写真には共通点があり、カンタンな仕組みを知ることで初心者でも手軽に撮ることができるようになります。
エモい写真ってどんな意味?わかりやすく解説
出典:unsplash
そもそも「エモい」ってどんな意味でしょう?
・結論ですが「エモい=emotion(エモーション)」略語のこと。
➡「詰んだ」「じわる」「それな」「陰キャ」みたいに正しい日本語ではありませんが流行りの言葉ってだいたい3文字で略されること多いですよね。
エモいを「weblio辞書」で調べてみると、
「エモい」とは
エモいとは、若者言葉の1つで、言葉では説明できないような「寂しい」や「感動」を示す言葉のこと。Twitterをはじめとするソーシャルメディアなどにおいて、ユーザーが心に刺さった出来事に対して用いられることが多い。 引用:weblio辞書
感動して泣けそうなことを「エモい」と言ってる感じしますが、半分正解です。
一般的には「哀愁がある」「寂しい」「懐かしい」「情緒がある」「ノスタルジック」「レトロ」「しみじみ」など大きく感情を動かすものを「エモい」と表現されることが多いです。
その「エモいの使い方」合ってますか?
感情が動くシーンや場面をエモいと表現するわけですが、人間は生きてるなかで毎日のように感情って変化してるわけです。
生きてること自体エモいのでは?
でも、宝くじ当たって飛び上がってる様子をエモいとは言わないし、飼ってた猫がいなくなって悲しいことをエモいとも言わないですよね。
「weblio辞書」で見てみると、
weblioにエモいが載ってることには触れない。
・山の景色がエモすぎる
・この曲、エモい~
・昨日のライブがエモかった~
・今日の服エモい!
これが正しい使い方の例だそうです。
写真の場合で考えると「エモい写真」とは感情を動かすような、ストーリー性を感じる写真のことを指しているのでジャンルは人物・風景・建物ジャンルは問いません。
実は「映える」とは対照的な「エモい」
似たような言葉としてInstagramで「映える」という言葉がありますよね。なんとなく間違って使ってしまいそうですが、
実は「映える⇔エモい」は反対の意味を持つ言葉。
それぞれの言葉の意味をまとめてみると、
映える | 綺麗さを追求
目に見える価値 彩度が高い |
エモい | ストーリー性を追求
目に見えない価値 彩度が低い |
これについてはエモい写真を撮ることで有名な出張フォトグラファー事業を展開してる「ラブグラフ」CEOさんも言っていたので間違いないのではないでしょうか。
おすすめのエモい写真の撮り方BEST3
出典:unsplash
ここからが本題ですが、ではどうすればエモい写真を撮ることができるのでしょうか。
これはエモい写真に限ったことではなく、写真にはストーリー性を出しやすい定番シチュエーションがあります。
①夕陽はとっても柔らかい光になります。日中みたいに真上じゃなくて、横から差し込んでくるので陰影が出やすくドラマチックに。
②目にピントが合ってない写真はポートレートでは没になることが多い。でも、あえてピントを外すことで「× 被写体がテーマ」「〇 全体がテーマ」になると情緒を感じる。
③友達と一緒に撮る写真って何が起こるかわからないですよね。ハプニングや楽しさがあるからストーリーが生まれる。
エモい写真を演出する手段としてカメラやレンズなど機材も関わってきますが、ここでは技術的な話しだけ。
①ドラマチックな夕陽で
お使いのカメラがスマホでもデジタル一眼レフでも、オレンジ色の夕陽が差し込むシチュエーションはエモい写真を撮れる確率は高くなります。
今の季節なら海や川など大自然のなかで撮影するときれいな光や絵になる風景ができるため、エモいショットを作り出しやすくなるでしょう。
人物撮影の場合、上図のようにカメラマンが太陽を背にすることを「順光」、被写体が太陽を背にすることを「逆光」と言いますが、おすすめは「逆光」ですね。
この写真では麦わら帽子で太陽を少しさえぎることで「フレア(全体が白くなる現象)」をコントロールしています。
全体がいい感じにまぶしくなって、ドラマチックな写真に見えませんか?
もちろん「順光」でもドラマチックな写真を撮ることはできます。仕草や構図を取り入れるとエモくなりやすいですね。
撮影するときの注意点としては、
➡スマホの場合…逆光で人物の顔が暗くなりがち。編集アプリで明るくしましょう。
➡デジタル一眼レフの場合…レンズが逆光に強ければそのまま撮れます。弱ければ夕陽に被写体を重ねたり水面で反射などワンクッションいれましょう。
構図はこちらの記事で詳しく紹介しています。写真の構図に興味がある方はどうぞ。
②あえてピンボケで
ピンボケは被写体からわざとピントをはずして撮影する方法のことです。
こちらは顔にピントが合った写真。
こっちは目からピントを外して右手にピントを合わせた写真。
ピントを外すだけで「切なさ」「儚さ」「淡い記憶」「あの日の情景」のようなエモいフレーズがぴったりに。
プロのモデルさんなのでどっちとも良いのですが、ピントずらしの方が哀愁がありますよね。
ポートレート撮影では目からピントがずれた写真は没にするのが一般的ですが、写真表現としてはとても味わいがあります。
写真は奥が深いんですが目に見える景色や光景だけが全てではありません。映画でも回想シーンで被写体からピントを外したシーンを見たことがありますよね。
目元や手足だけの写真というのもインパクトがあり、あえて見せない表現もアリです。
③友達と一緒に
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上の写真はTwitterでバズった「夏色フォトグラフィー夏と田舎と女子高生」で有名なうちだしんのすけさんが撮影したエモいお写真。(※掲載許可頂いて載せてます)
学生さんは部活に体育祭に文化祭とイベントがたくさんありますよね。日常でも友達同士やカップルでエモい写真がたくさん生み出されています。
・黒板フォト
・顔隠しフォト
・ジャージフォト
・ジャンプフォト
1人ではドラマチックなシチュエーションは作り出せないけど、仲間や恋人がいると面白いことを思いついたりノリで盛り上がることってありますよね。
そんなときにスマホで撮影すれば一生の思い出になるし、みんなで思い出を共有することができます。
最近のスマホってフォーカス早いし画質や色彩も「映える」設定になっていますが加工アプリを使えばエモい写真に大変身しますよ。
うちだしんのすけさんの「夏色フォトグラフィー」が8月3日に発売されます。気になる方は下のリンクからどうぞ。
加工アプリを使ってエモくする
出典:unsplash
ここからは「技術 + α」で初心者でも簡単に使えるおすすめの無料加工アプリを紹介していきます。
ちなみに、カメラアプリではないので撮影するときに立ち上げておく必要はありません。撮影した写真をアップロードして編集していきます。
写真ふんわり Soft Photo Fluffy
ワンタッチでふんわり、ふわふわ可愛くてエモい写真が作れるアプリ。操作はとってもカンタンでスワイプするだけで誰でもすぐ使えるようになります。
使える機能は以下。
・カラーフィルター
・色温度の調整
・コントラスト
・ふわ消し
・トリミング
こちらが加工前のきゃなこさん。
素材がいいからこれだけでもすでにエモい気はしますが、ふんわり加工してみると、
こちらが加工後のきゃなこさん、さらにお姫様ふわっふわになりました。
前章で紹介したように夕陽や友達と撮った、なにげない写真もこれを使えばエモい写真に大変身します。
使ってみたい方は「写真ふんわり」で検索してみて下さい。
ちなみに私がイチ押しのアプリ「Lightroom」ではもっと凝った加工ができるので、詳しく知りたい方はこちらの記事で詳しい使い方を紹介しています。
新しいアプリ疲れしている方も多いのではないでしょうか。いつも使っているInstagramでも、エモい写真加工をすることができます。
フィード投稿の画面から写真を選択して「フィルター」「編集」メニューを操作。
使うことができる機能は、
①約40種類のカラーフィルター(人物ならLark、Aden、Vesper、Helenaがオススメ)
②13種類の編集機能(よく使うメニューは調整、明るさ、コントラスト、彩度、色、フェード、ハイライト)
細かい編集が苦手という方は「カラーフィルター」一択ですね。Instagram上でおなじカラーフィルターを使用して投稿写真に統一感を出している方もいます。
細かく調整したい方は「編集」から各メニューを操作しましょう。メニューを選んだらスワイプだけで上げ下げすることができます。
「編集」の”彩度”を操作するときは、上げすぎると不自然な色味になったり顔が土気色になってしまうので注意が必要ですね。
エモい写真はInstagramにアップすることが多く、そのまま写真編集できて、機能も充実しているので手軽に加工することができます。
エモい写真に向いてるカメラとレンズ
出典:unsplash
ここでは「ハード面」に注目して初心者でも簡単に使えるおすすめ機材を紹介していきます。
オールドレンズはデジタル一眼カメラを持っている方に限定。お持ちのカメラボディに対応しているかマウントを確認しましょう。
FUJIFILM ミラーレス一眼カメラ X-A5レンズキット
「エモい写真を撮る」ために必要な機能を揃えているのが富士フィルムのミラーレス一眼カメラX-A5レンズキット。
見た目の可愛さから想像できないミラーレスタイプで2424万画素の高画質、操作もわかりやすく、「自分撮り」も簡単にできるのでカメラ女子に人気が高い機種です。
これからポートレート撮影したりカメラを本格的にしたい方にはフルサイズのデジタル一眼カメラをおすすめしますが、レンズも付いてるので手軽にエモい写真を撮ったり日常の記録を撮るにはコスパ良いと思いますね。
初心者向けのカメラ選びのコツはこちらの記事で紹介しています。
写ルンです
1986年に生まれてたくさんの方が初めて手にした使い捨てカメラ「写ルンです」。
なにげない日常を高画質スマホで撮るのが当たり前ですが、「エモい」が流行った2018年頃からノスタルジーな雰囲気や昭和の世界が漂うフィルムカメラが人気を集めています。
その理由は、
・限られた枚数(27枚、39枚タイプがある)で撮る緊張感やワクワク
・写真プリントするまでどんな風に撮れたか分からない
スマホやデジカメは撮ったその場で確認できますからね。この醍醐味は若い世代が体験したことない感動や楽しみがあるのではないでしょうか。
手軽にフィルムカメラ体験できてエモい写真が撮れるのでオススメですね。
オールドレンズ
オールドレンズはフィルムカメラ時代に作られたマニュアルフォーカスのレンズのことです。
現代のレンズは太陽光に対してフレアやゴーストをカットしてくれますが、オールドレンズは太陽光の影響を大きく受けるためフレアやその場の空気感と一緒にエモく写すことができますね。
カメラマンの中で人気の高いレンズはコチラ。
・PENTAX「Super Takumar(スーパータクマー) 55mm F1.8」
・ライカ「ズミルックスM50mm F1.4」
・Carl Zeiss(カールツァイス)「PlanarT* 50mm F1.4」
私はSuper Takumarとはシリーズ違いの「PENTAX SMC 55mm F1.8」を持っていますが、マウントアダプターを経由してCannon EOSRPで撮った作例がこちら。
今年の元旦あたりに撮影したんですが、白いモヤ(フレア)があって冬の匂いがしてきます。
こっちはフレアとオレンジ色のゴースト(レンズ内で屈折した光)が少しかかっている。
表情はとっても柔らかく見えて、冬の寒さと温かみを感じることができます。
どの写真も編集ソフトは使っていません。撮ったそのままで味わいがある写真のオールドレンズってエモいですよね。
比較的、安く手に入りますがお持ちのカメラボディに合うマウントアダプターを探す必要があります。「焦点工房」などネット専門店で探すと早いですよ。
エモいを倍速で作ってくれるレンズフィルター
出典:unsplash
ここでは「ハード面 + α」に注目してカメラレンズをお持ちの中級者以上におすすめレンズフィルターを紹介していきます。
レンズフィルターのメーカーはKenkoやHAKUBAが有名ですが、エモい演出に使えるフィルターを2つピックアップしてみました。
KenkoのブラックミストNo.05
Kenkoの「ブラックミスト」はハイライトとシャドウのコントラストを抑える構造になっており、映画のワンシーンを思わせる絶妙なニュアンスを演出できるエモいフィルターです。
夜景や逆光など光のある場所で使用すると、ヴェールをかけたような淡い表現ができるようになりますね。
レンズフィルターの中では人気が高いので使ってみる価値はありだと思います。
Kenko公式
–Kenko No.05–
MARUMIのDHGソフトファンタジー
マルミ光機の「写真を文学的にする」がテーマになっているソフトレンズフィルター。
柔らかく光を分散させ淡く全体をボカしたような印象が持ち味で、ブラックミストに比べて安くポートレートや夜景、自然の撮影に使えます。
仕上がりが気になる方は公式から見てもらえると分かりやすいですね。
マルミ公式
–マルミ光機株式会社–
エモい写真は自分の感性がポイント
出典:unsplash
今回は初心者向けにエモい写真を撮るうえで知っておきたい共通点や撮り方、おすすめアプリや機材を紹介してきました。
記事のまとめになります。
まとめ①:夕陽やピンボケ、友達や恋人と一緒に撮ることでドラマチックなシチュエーションが生まれやすい。
まとめ②:加工アプリを使っていつもの写真を大変身しよう。無料アプリでも写真ふんわりやInstagramの加工でもイケる
まとめ③:カメラ機材や「写ルンです」などハード面を変えるだけで、ノスタルジーな雰囲気は演出しやすくなる
まとめ④:いつものレンズにソフトフィルターを付けるだけで、光を分散させ淡く全体をボカしたような印象になる
そして、このまとめに1つ付け加えておきたいのが「自分の感性」という点。
どんなに良い機材だけを集めても、重要なのは撮る人がどういうシチュエーションで、何を、どういう風に撮るかが写真を大きく左右します。
感性が高ければ1000円の「写ルンです」でも人を感動させることができるし、スマホでも良い写真が撮れるんじゃないでしょうか。
難しいことじゃなくていつも見ている風景や景色を違ったところから見たり、自分が「エモい!」と思った写真をマネすることで友達に自慢できるような写真が撮れるようになります。
今回の記事がエモい写真の撮り方を知りたいと思っている方の参考になれば幸いです。鹿児島写真部MUZEでは「MUZE撮影会」やイベント企画など撮影技術向上を目指した企画を行っています。
前回、前々回と参加してなかった方でも気軽に参加することができるので、皆さんの部員応募やイベント参加をお待ちしています。
また、写真部MUZEでは昨年11月から有料「MUZE撮影会」を開催しており随時有料モデル(時給1500円~3500円・実働2h~4h程)を募集しています。興味のある方はこちらのモデル応募フォームまたはInstagramのDMよりご相談下さい。
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カメラを始めてわずか半年でプロモデル、テレビ局タレントの撮影を担当する。ポートレート撮影や企業撮影のほかWEB広告クリエイターとして活動。2021年7月7日に鹿児島写真部MUZEを立ち上げ、クリエイターやアパレル・ハンドメイド作家・地元店舗とコラボ企画を行う。2022年『PASHA STYLE』認定クリエイター。鹿児島出身。
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