各カメラメーカーはそれぞれ「撒き餌(まきえ)レンズ」と言う俗称で呼ばれる安いレンズを製造販売しています。
「ネーミングから良い印象を受けない」
「どうせ安物だから期待できない」
しかし、その高い描写と明るくキレイなボケはレンズキットのズームレンズよりはるかに高性能という事をご存知でしょうか。
今回は写真部MUZEがおすすめしたい2022年最新のCanon・ニコン・Sony各メーカーごと撒き餌レンズ9選をご紹介します。
この記事を読むことでミドル・ハイアマユーザーも納得する素晴らしい撒き餌レンズを知ることができます。
※メーカーごとの絶対に持っておきたい神レンズはこちらの記事で詳しく紹介しています。
撒き餌レンズとはカメラユーザーを増やすためのお試しセットのようなもの
出典:unsplash
生餌を使った釣りをしたことがある方なら”撒き餌”というフレーズを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
【撒き餌(まきえ)とは】
餌(えさ)をまいて与えること。魚や小鳥などを寄せ集めるために、餌をまくこと。 また、その餌。寄せ餌。
出典:コトバンク
釣りの例で言うと釣り糸を垂れるポイントにあらかじめ撒き餌をまいておくと、エサがたくさんあると勘違いした魚たちはそこに群がります。
その中に生餌や疑似餌を使った釣り糸を垂れるとより魚が釣れやすくなる方法で釣りだけでなく、漁でも用いられる手法のことです。
つまり、カメラで言う撒き餌レンズはカメラファン以外のライト層に向けて発売されるレンズのことで、よりカメラレンズの魅力を知ってもらうためのお試しセットのようなもの。
✔撒き餌レンズとは
・安い
・見た目がコンパクト
・価格以上の性能
・単焦点レンズ(ズームできないレンズのこと)
多くの方が初めてのレンズとして手を出しやすい価格に設定してあり、高価な部材こそ使っていませんが描写性能はエントリーモデルのレンズとしては群を抜いて高い傾向にあります。
撒き餌レンズの3つの特徴
出典:unsplash
ライト層ユーザーをカメラファンにするためには安いとは言えそれなりに満足できる写真を撮ることができる必要がある撒き餌レンズ。
では、果たしてどれが撒き餌レンズに該当するのか初めての方は分からないことが多いのではないでしょうか。
価格はほとんどの場合が3万円未満
撒き餌レンズはそもそもライト層が手を出しやすい価格設定が求められるため、発売当初の定価が3万円未満(高くても4万円未満)のレンズのことを指しています。
✔各メーカーの撒き餌レンズは3万円未満が多い
・Canon RF50mm F1.8 【28,512円】
・Canon EF50mm F1.8 【15,730円】
・SONY FE50mm F1.8 【30,006円】
・Nikon AF-S 50mm F1.8 G 【28,780円】
・Olympus 45mm F1.8 【24,980円】
※2022年6月時点の「価格.com」流通市場の最安値
ほぼ3万円未満で設定されていますがCanon「RF50mm F1.8」と「EF50mm F1.8」の価格差が大きいのは、「EF50mm F1.8」は旧型EFマウントシリーズの撒き餌レンズで2015年に発売されたため。
最新RFマウントシリーズの撒き餌レンズとして2020年に発売された「RF50mm F1.8」はまだ発売から2年経っていないため、2万円強をキープしています。(2020年発売当初は3万円強でしたが)
明るい単焦点レンズが多い
前項で紹介した各メーカーの撒き餌レンズのラインナップを見るといくつか共通点があることに気付きます。
✔撒き餌レンズの共通点
・F1.8で統一される
・単焦点レンズ
・市場流通量に波がある
まずは、明るさを示すF値が「F1.8」で統一されているという点。
レンズはF値がより小さいほど外からの光を取り込むことができるため暗い場所や夜撮でも有利に働くシーンが多いですが、明るいレンズほど高価なもの。
そしてもう一つがズームイン・アウトできない「単焦点」レンズであるということ。
安くて高性能な撒き餌レンズとは言えメーカー側も原価を割って製造販売することはできないため、より部材を必要とするズームレンズではなく単焦点レンズを選んでいることが予想されます。
また、F1.8というF値は飛び抜けて明るくはないものの日中や夕方であれば問題なく使えるレベル。
F値が小さいということは背景ボケも大きくなるので撒き餌レンズはとてもバランス良く製造されていることが分かりますね。
ボケ味や描写がどのように映るのかは後ほど『Canonユーザーなら「RF50mm F1.8」が圧倒的におすすめ!作例付きでご紹介します。』の章でご紹介します。
ちなみに、私の体感では発売当初は「市場への流通量を抑えて少ないロットで発売→在庫切れが出ると受注生産」という形が採用されているようです。
高価なズームレンズに負けずと劣らない高画質
レンズには大きくわけると2種類があり「単焦点レンズ」「ズームレンズ」に分類されます。
✔単焦点レンズとズームレンズの違い
・単焦点レンズはズームインアウトできない
・単焦点レンズはF値が小さく安い傾向にある
・ズームレンズはズームインアウトできる
・ズームレンズはF値が大きく高い傾向にある
どちらも一長一短ですが単焦点レンズはズームできない代わりに画質が良いという構造上の大きな特性があります。
例えば焦点距離50mmを単焦点の撒き餌レンズで撮ったもの、そしてズームレンズを50mmに設定して撮ったものでは写りに大きな違いがあります。(同じカメラ本体を使った場合に限る)
出典:PHOTOHITO
上の写真は「RF50mm F1.8(28,512円)」で撮影されたものですが猫の毛並みが細かく映っている上に、背景もキレイにボケています。
出典:PHOTOHITO
そしてこちらはズームレンズ「RF24-105mm F4-7.1 IS STM(65,084円)」で撮影されたものですが描写はそこまで大きく変わりませんがF値が大きいため背景があまりボケません。
どちらが好きかは好みもあるので一概には言えませんが「RF50mm F1.8」はもっとも描写が高くなるF8.0まで絞るとさら高精細で撮ることができます。
その作例も併せて『Canonユーザーなら「RF50mm F1.8」が圧倒的におすすめ!作例付きでご紹介します。』でご紹介します。
【2022年最新】Canon・ニコン・Sony各メーカーごとのおすすめ撒き餌レンズ9選
出典:unsplash
ここからは本題の各メーカーごとのおすすめ撒き餌レンズ9選をご紹介していきます。
撒き餌レンズ自体はそこまで種類が多くないため他サイトと類似した商品が多いですが、それぞれのレンズで撮影された作例も併せてご紹介します。
Canon(キャノン)
RF50mm F1.8 STM
出典:Amazon
【スペック】
発売日:2020年12月24日発売
Amazon価格:27,800円(2022年6月時点)
レンズ構成:5群6枚
F値:1.8-22.0
撮影最短距離:0.30m
重量:約160g
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「RF50mm F1.8」は私もいまだに愛用している撒き餌レンズ。
安いのはもちろんですが重量約160g、F1.8とボケ味も楽しめつつ絞ると風景写真も充分に撮れるので外出するときは必ず持ち歩いています。
このレンズの面白いところは最短撮影距離0.3mなので物撮り用、F値を小さくすればポートレート用、F値を大きくすればキレイな風景写真用と万能なところ。
カメラ本体の性能にもよりますがこのレンズだけでミドル~ハイアマに近い写真を撮ることができる素晴らしい撒き餌レンズだと思いますね。
弱点としては「逆光耐性が弱い」部分があるので、完全な逆光撮影ではフレアが大きく出て写真に悪影響を及ぼすため影のない屋外撮影では扱いづらいかも。
また、F1.8と明るいですがボケ方が少しプロクオリティのレンズに比べると物足りない点は致し方ないでしょう。
ちなみに最新ミラーレスのRFマウントシリーズ対応のためR・RP・R3・R5・R6・R7で使用することが可能。
EF50mm F1.8 STM
出典:Amazon
【スペック】
発売日:2015年5月21日発売
Amazon価格:13,680円(2022年6月時点)
レンズ構成:5群6枚
F値:1.8-22.0
撮影最短距離:0.35m
重量:約160g
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2015年に発売されたEFマウントシリーズ用の撒き餌レンズ。
描写はのちに発売された「RF50mm F1.8」にヒケを取りますが重量やF値構成などデバイス感はほぼ同等。
オールドレンズに近いような淡い描写と優しいボケ感が武器で、蛍撮影や0.35mまで寄れるので草花や物撮り用としても充分使えるレンズ。
何と言っても型落ちで最安値だと1万3千円ほどで買うことができるため、初めての撒き餌レンズとしてはぜひ検討してみたい一本です。
こちらはEFマウントシリーズ対応なので一眼レフの5D、6D、7Dのカメラに装着することが可能です。
RFカメラをお持ちの場合でもマウントアダプターを使用すれば、RFカメラにも装着可能。
Nikon(ニコン)
AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G
出典:Amazon
【スペック】
発売日:2011年6月2日発売
Amazon価格:26,700円(2022年6月時点)
レンズ構成:6群7枚
F値:1.8-16.0
撮影最短距離:0.45m
重量:約185g
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フルサイズ機用でもAPS-C機用としても使えるNikonを代表する撒き餌レンズ。
作例を見ると分かりますがおおよそ11年前に発売されたとは思えないほど高い描写性能と滑らかなボケ味が魅力のシンデレラレンズですね。
型落ちながらそこまで価格も落ちていないことから根強い人気があり、Nikonユーザーなら必ず持っておきたい一本です。
色や明るさの階調も素晴らしく「RF50mm F1.8」とはタイプこそ違うものの、2万6千円ほどでこの描写を得られるというのはNikonユーザーだけの特権ですね。
ポートレートから風景まで作品的な写真を撮ることができるため、重宝すること間違いなしでしょう。
弱点としては古いレンズだけあってF2とF2.8の間に若干のフォーカスシフト(ピントズレ)が発生することがあるようですが、激しく動く被写体でない限り大きな支障にはならないと考えられます。
AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G
出典:Amazon
【スペック】
発売日:2009年3月6日発売
Amazon価格:20,445円(2022年6月時点)
レンズ構成:6群8枚
F値:1.8-22.0
撮影最短距離:0.3m
重量:約200g
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こちらは焦点距離35mmのNikon撒き餌レンズ。
「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」よりさらに2年前の2009年に発売されたレンズで、「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」に比べると少し描写が甘い印象ですが滑らかなボケ味が魅力です。
価格も2万円ほどで焦点距離35mmから星空撮影など風景写真メインの方にはうってつけのレンズと言えるのではないでしょうか。
焦点距離50mmが多い中で35mmの撒き餌レンズでかつ最短撮影距離0.3mまで寄れるため、「AF-S NIKKOR 50mm f/1.8G」と併せて持っておくと色んなシーンに対応できるでしょう。
弱点としては古いレンズらしく明るい所と暗い所の明暗差で発生する色収差と「パープルフリンジ」が強いところ。
現像ソフトのフリンジ除去機能を使えば取り除くことができるため、致命的な欠点にはならないでしょう。
SONY(ソニー)
FE 50mm F1.8(SEL50F18F)
出典:Amazon
【スペック】
発売日:2016年4月28日発売
Amazon価格:29,970円(2022年6月時点)
レンズ構成:5群6枚
F値:1.8-22.0
撮影最短距離:0.45m
重量:約186g
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SONYの不動の人気を誇るフルサイズミラーレス「α7シリーズ」にマッチするよう製造販売されたSONYを代表する撒き餌レンズ。
SONYレンズ特有の抜け感がありながらも高い描写性能に淡いボケ、撒き餌レンズながらとてもバランスよく作られているため多くのSONYユーザーが一度は使ったことがあるのではないでしょうか。
ポートレートやスナップ写真、MF(マニュアルフォーカス)にすれば動画撮影でも十分使えるクオリティなのでぜひとも持っておきたい一本ですね。
弱点としてAF(オートフォーカス)速度が気になるというレビューが多く挙がっていますが、カメラ本体の性能や組み合わせの関係もあるかと思います。
ポートレートやスナップでは問題ないレベルですが、少し遅いと割り切ってもコスパを考えればお釣りがくるレベルなのでおすすめですね。
E 35mm F1.8 OSS(SEL35F18)
出典:Amazon
【スペック】
発売日:2012年12月7日発売
Amazon価格:41,400円(2022年6月時点)
レンズ構成:6群8枚
F値:1.8-22.0
撮影最短距離:0.3m
重量:約154g
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「SEL35F18」は2012年にAPS-C用フォーマットとして製造販売された撒き餌レンズです。
描写性能は「SEL50F18F」とそこまで大きな差はありませんが、このレンズの特徴は何といってもトロけるような八角形~丸状の玉ボケ。
最短撮影距離0.3mと寄れる上にレンズ内手ブレ補正があるため、ポートレートから風景、スナップと万能。
弱点と言えば撒き餌レンズの中でも4万円台と少し高い印象がありますが、SONYのAPS-C機を使っているならこのレンズは持っておいて損はないでしょう。
PENTAX(ペンタックス)
SMC PENTAX-DA 50mmF1.8
出典:Amazon
【スペック】
発売日:2012年7月20日発売
Amazon価格:11,927円(2022年6月時点)
レンズ構成:5群6枚
F値:1.8-22.0
撮影最短距離:0.45m
重量:約122g
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2012年に発売されたPENTAXを代表する撒き餌レンズとして有名なのが「SMC PENTAX-DA 50mmF1.8」。
Canon・SONY・Nikon御三家の撒き餌レンズと比べると描写の甘さを少し感じるレンズですが、オールドレンズのようなほんのり優しいボケ味と濃い色乗りが特徴的です。
APS-C用レンズとして製造されておりAPS-Cカメラに装着した場合は「焦点距離76.5mm」相当。
価格も1万円ちょっとで買える点や約122gといつでも持ち出せる手頃感はとても魅力的ではないでしょうか。
対となる同じ撒き餌レンズ「SMC PENTAX-DA 35mmF2.4AL」と併せて使ってみると色んなシーンで役立つと思います。
FUJIFILM(富士フイルム)
フジノンレンズ XC35mm F2
出典:Amazon
【スペック】
発売日:2020年2月27日発売
Amazon価格:33,000円(2022年6月時点)
レンズ構成:6群9枚
F値:2.0-16.0
撮影最短距離:0.35m
重量:約130g
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FUJIFILMのXマウントシリーズ・フジノンレンズの中でも撒き餌レンズとして人気が高いのが「XC35mm F2」。
F2.0と決して明るい方ではありませんが背景ボケよりも絞って撮影した時の高い描写を可能にしたレンズです。
その理由は6群9枚という撒き餌レンズにしては多いレンズ内の羽根の枚数にあり、少し絞り気味で建物や自然風景を撮影するときに重宝します。
また、FUJIFILMの特徴とも言える「ブルー」の描写もキレイなので天気の良い日の外出や旅行先でも頼りになる存在ですね。
マイクロフォーサーズ
LUMIX G 25mm / F1.7 ASPH.
出典:Amazon
【スペック】
発売日:2015年10月23日発売
Amazon価格:19,800円(2022年6月時点)
レンズ構成:7群8枚
F値:1.7-22.0
撮影最短距離:0.25m
重量:約125g
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F1.7とマイクロフォーサーズにしては明るいレンズでLUMIXとOLYMPUSどちらでも使える撒き餌レンズ。
100gと撒き餌レンズの中では最軽量級、最短撮影距離0.25mとマクロ並みに接写もできる優れモノですね。
一般的にマイクロフォーサーズセンサーはフルサイズカメラセンサーより小さいため、F1.7という数値はフルサイズのF2相当かな?という体感ですが、このレンズはとにかく色乗りが美しい。
焦点距離25mmという広角を生かした風景や景観の撮影をする方におすすめしたいレンズです。
Canonユーザーなら「RF50mm F1.8」が圧倒的におすすめ!作例付きでご紹介します。
出典:unsplash
持論ですがカメラとレンズの関係は「盾(カメラ本体)と矛(レンズ)」のような存在だと感じています。
画質の素晴らしい写真は「盾と矛」どちらも欠かすことができず、どちらか一方だけ優れていても守りだけでは勝てませんし、攻めだけ強くても勝てません。
しかし、実際はよほど資金に余裕がないと最高級カメラに広角・標準・望遠のズームの最高級レンズをいくつも買うというのは現実的ではありません。
そこで、コスパの高い35mmや50mmの撒き餌レンズを併用することでコストを抑えることが可能になります。(35mmや50mmに強いこだわりを持っている場合は妥協しない方がおすすめ)
ここでは私も愛用しており良いレンズだと思う「RF50mm F1.8 STM」の魅力をお伝えできれば、と思っています。
✔「RF50mm F1.8 STM」の魅力
・F値1.8開放だと室内や暗い場所でも使える
・色と明暗の階調が豊か
・F値1.8開放でもそれなりに描写力が高い
・ズームキットレンズより高画質
・絞るとより高い描写力に変わる
・2万円台で買える
まずは、レンズの描写がもっと高くなると言われる「F8.0」で撮影。(カメラはEOS RPを使用)
霧島温泉郷の一枚ですが絞ったことで山々の諧調、建物の細かい描写までとても撒き餌レンズとは思えない高画質です。
こちらは近くの天降川の日陰にを映した写真。光量が少ないスポットですがしっかりと黒から明るい部分への諧調を感じることができました。
近くの発電所のパイプを撮影したものですが歪みもなく森やタイルのディテールをしっかり拾ってくれているところは素晴らしいですね。
そして、今度はF値をフル開放でポートレート撮影したものをご紹介します。
「F1.8」開放の瞳AFで撮影したものですがピントが合っている瞳部分の周りの描写もなかなか高く、葉っぱの描写も自然できれい。
こちらはアジサイポトレ。Canon特有かもしれませんが真っ暗な部分と明るい部分のコントラストがとても美しい、と感じています。
2万円台でこの高い描写力と持ち運びやすさもあっていつもカメラに「RF50mm F1.8 STM」を装着したままにしていますが、ポートレートや風景を撮っていて不便かな?と感じているのは前ボケ・後ろボケが少しブニュっと変なボケ方をする以外は弱点なし。
これからRFマウントカメラを買おうと思っている方はまずこの「RF50mm F1.8 STM」をおすすめしたいですね。
撒き餌レンズのメリット・デメリット
出典:unsplash
ここまで撒き餌レンズの良いところばかりお伝えしてきましたが客観的に見て感じるメリット・デメリットをご紹介します。
新しいカメラファンを取り込むために製造されている便利な撒き餌レンズですが、それなりにプロレンズと比べると劣ってしまう部分があります。
✔撒き餌レンズのメリット・デメリット
・撒き餌レンズはいずれもAF速度・精度がプロレンズに劣る
・描写と明るさはそこそこ
・本体の構造がシンプルで堅牢性が低い
・後ろ玉が内部に入っているため手入れがしにくい
・小型軽量なのでバックの空きスペースに入れて持ち出しやすい
・雨の屋外撮影で使いやすい
これまで私が「RF50mm F1.8 STM」を使ってきた中で特に感じるのはそこそこ良い描写ながら小型なので、リュックやカメラバッグの空いたスペースにポッと入れて持ち運びしやすい点はとても利便性を感じます。
また、雨の屋外撮影でも壊れてもダメージが少ないということで撒き餌レンズを第一候補に挙げることが多く、さっと撮って場所を変えるなど取り回しの良さが便利。
しかし、反対にカメラ本体との兼ね合いもありますがプロレンズに比べるとAF精度が低く、後ろ玉が内部に入りこんでいるためクロスで拭こうと思ってもなかなか手入れがしにくい点はデメリットですね。
撒き餌レンズでコスパを最大まで上げる!
出典:unsplash
今回は写真部MUZEがおすすめしたい2022年最新のCanon・ニコン・Sony各メーカーごと撒き餌レンズ9選をご紹介しました。
プロレンズと比較してしまうと描写・AF精度・堅牢性の面では劣ってしまうものの、そこそこ高い描写力に3万円以下でこのクオリティが手に入ることを考えるとコスパは素晴らしものがあります。
多くのレンズバリエーションを揃えたいという方や、初めてカメラを買おうと考えている方はぜひ撒き餌レンズを使えば写真の楽しさも倍になるのではないでしょうか。
今回の記事が、撒き餌レンズが気になっている方の参考になれば幸いです。
鹿児島写真部MUZEでは「ポートレート撮影体験」「フォトウォーク」「写真展」等のイベント開催を行っており、撮影技術向上・モデルマッチング・地元観光応援を目指した企画を行っています。
前回、前々回と参加してなかった方でも気軽に参加することができるので、皆さんの部員応募やイベント参加をお待ちしています。
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カメラを始めてわずか半年でプロモデル、テレビ局タレントの撮影を担当する。ポートレート撮影や企業撮影のほかWEB広告クリエイターとして活動。2021年7月7日に鹿児島写真部MUZEを立ち上げ、クリエイターやアパレル・ハンドメイド作家・地元店舗とコラボ企画を行う。2022年『PASHA STYLE』認定クリエイター。鹿児島出身。
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